長いあいだマクラーレンでテストドライバーを務めているゲイリー・パフェットが、バーミンガムで開かれたモータースポーツの祭典「オートスポーツ・インターナショナル」に出席。トークイベントで、ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)のチーム移籍について自身の考えを述べた。
ハミルトンとパフェットはイギリス人同士。1997年にハミルトンがマクラーレンと手を結んでから6年もの間、パフェットはメルセデスからDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)に参戦するかたわら、マクラーレンでテストを担当している。
そんなパフェットは、ハミルトンがなぜマクラーレンを辞めてメルセデスAMGに移籍したか分からないと、次のように語った。
「レーシングドライバーは、その人なりの理由でチームを移ることがある。中には、移籍の理由がさっぱりつかめない人もいて、僕が思うに、ルイスは、そのうちの一人だ」
「僕はルイスについて、とてもよく知っていたつもりだった。彼が10歳のとき、互いによくカートをやった仲さ。ルイスは勝つことしか頭になかったよ。それがルイスの人生においての目標なんだ」
「いろんな記録を破りたい、最多チャンピオンになりたい、最多勝を記録したい、それがルイスというやつさ。僕に言わせれば、そんな目標をかなえるのにマクラーレンはうってつけのチームだ。それがどうだい、居心地が悪くなったとか、新しいチャレンジが欲しいとか言って出て行ってしまった」
そう語るパフェット自身は、マクラーレンでのキャリアを通じてメルセデス一本やりでDTMを戦ってきたのだから興味深い。
「メルセデスは大メーカーだ。F1には多大な力を注いでいる」
「だから、これからチームはもっとよくなると確信しているよ。だからといって、マクラーレンに残って戦うよりもチャンスが広がるとは思えないな」