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ハミルトン移籍劇の裏に元F1王者の影

2012年10月02日(火)12:15 pm

ルイス・ハミルトン(マクラーレン)が、来季よりミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)に代わってメルセデスAMGへ加入することが先日発表された。元F1王者のニキ・ラウダは、ハミルトンに長年慣れ親しんだマクラーレンを離れメルセデスAMGへ移籍するよう説得にあたったことを認めた。

ハミルトンの移籍と共に、来季からメルセデスAMGの非常勤会長に就任することが発表されたラウダ。難航していた新コンコルド協定を巡るF1最高権威のバーニー・エクレストンとの交渉において、メルセデスAMGに助力していたことも明らかにした。コンコルド協定とは、F1チームと運営会社、統括団体によって結ばれる協定で、メルセデスAMGは来年からの協定を巡ってエクレストンと対立していた。

しかし、なんといってもラウダの一番の功績は、幼少のころからマクラーレンで大切に育てられてきたハミルトンをメルセデスAMGへ引っぱり抜いたことだろう。

ラウダはハミルトンとの交渉を振り返り、『BBC』ラジオへ次のように話した。

「ハミルトンの物事に対するアプローチには感心させられたよ。感情とやらに流されることなく、非常に現実的だった」

ラウダはまた、話し合いの中で、「メルセデスAMGでの成功は、無視すべきでないチャレンジである」とハミルトンに説いたことを打ち明けた。さらにハミルトンへの口説き文句を思い出しながら以下のように再現してみせた。

「シューマッハは3年かかってもメルセデスAMGをトップチームへ導けなかった。でも、君(ハミルトン)が来年いい成績を残せば、存在感がぐっと増すぞ。そしてみんなの君への評価はうなぎ登りとなるだろう」

説得のかいもあり、最終的にハミルトンはこのチャレンジこそ自分のやりたいことだと確信し、移籍合意へ至った。一方で、ハミルトンがメルセデスAMGに魅力を感じたのは、金銭的理由からではないかと考える人も少なくない。

「金銭面の話し合いに私は関与していなかった」としながら「メルセデスAMGのオファーは、マクラーレンのものと非常に近かった」とラウダは話す。

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