ウィリアムズのリザーブドライバーであるバルテリ・ボッタスは、来年のレースドライバー昇格を狙っている。
ボッタスは、フィンランド人で22歳。ウィリアムズの常勤役員であるトト・ヴォルフと、F1チャンピオンを2回獲得したミカ・ハッキネンがマネジャーを務めている。グランプリ中は金曜日のフリー走行1回目をブルーノ・セナに代わって担当しており、来年からはレースドライバーに昇格するのではないかと見られている。
ロシアの『f1news.ru』にその準備があるかと聞かれたボッタスは、こう語った。「そうだね、そう願っているよ。でも現時点では、状況に変化はない」
「金曜日のフリー走行をやる。シンガポール(23日決勝)とオースティン(アメリカGP、11月18日決勝)を除いてね」
「来年の契約については、分からない。それが事実だ」
「でも、今シーズンはたくさんのことを学んだ。もう準備はできたと思っている。もし機会をもらえれば、もちろんそれを生かすよ」
「とにかく挑戦してみることが必要な段階もあると思うんだ。準備が90%だろうと100%だろうとね」とボッタスは話している。
ほかのチームのリザーブドライバーは、ボッタスのようにほぼ毎回フリー走行を任されてはおらず、下位カテゴリーのGP2などにも参戦しているが、今年ボッタスは活動の場をF1だけに絞っている。テストが厳しく制限されているF1で、金曜フリー走行に出走することで経験を積むことができていることについて、ボッタスは、2012年は恵まれた環境にいると認めた。
「若手のドライバーが願うこれ以上ない環境だよ」
「だけどもちろん、僕はこれまでずっとレースだけをやってきた。GP2参戦と金曜フリー走行を同時にやることは僕には不可能だったんだ」
「だから、今年のプログラムをもう一度選ぶ必要があったとしても、間違いなく金曜フリー走行を選んでいたよ。F1だけに集中することは、最善の選択だった」
ボッタスがフリー走行に出ることで、正ドライバーであるブルーノ・セナはその分走行が減り、その後のレースウィークで苦戦することも多かった。その点についてボッタスは、セナに申し訳ないとは思っていないと語った。
「彼は、契約に署名したときに、金曜日に僕がステアリングを握ることを知っていた」
「僕たちはチームとして行動しようとしているけれど、僕だって、もし正ドライバーで、ほかの誰かが自分のクルマを走らせるとしたら、やっぱり気に入らないだろうね。それが普通の反応だよ」
「今年がウィリアムズでの3年目だ。チーム内での僕の役目は、どんどん重要になってきている。このチームは僕の家になっているし、ぜひここで仕事を続けたいよ」