セルジオ・ペレス(ザウバー)を支援し、ザウバーのスポンサーにもなっているテルメックスを率いるカルロス・スリムの息子が、ザウバーを買収する可能性もあるとの発言を行った。
フェラーリのドライバー育成プログラムにも所属するペレスは、不調の続くフェリペ・マッサの後継として、2013年からのフェラーリ加入が取りざたされていた。
しかし先週末のベルギーGP前、『The National(ナショナル)』のインタビューにおいて、ペレスは次のような一連のコメントを発した。
「ザウバーは素晴らしいチームだよ。とても良い仕事をしてくれている」
「ファクトリーへと赴き、メンバー全員が一生懸命働いている光景を目にすると、ここを離れる理由など到底考えられなくなってしまうよ」
「ここにいることができて僕は幸せだよ。本当に心地よく毎日を過ごせるんだ。チームは来年も良いマシンを作り上げてくれると信じているから、離脱する理由なんてないよね」
『Blick(ブリック)』紙によると、ペレスとザウバーの後援者であるスリムが、今年の初めにフェラーリと接触を図り、ペレスと契約を結ぶかどうかに関して8月までに答えを出すよう求めていたという。
またフランスのウェブサイト『f1i.com』は、スリムの息子であるカルロス・スリム・ドミットが次のように語った言葉を掲載している。
「待ち続けることができなくなれば、そのとき、状況は至ってシンプルなものとなる」
「チームCEOのモニシャ・カルテンボーンに電話をして、チーム全体を買収し、スクーデリア・メキシコを発足させるだけさ」
この件に関して、カルテンボーンはスイス紙『Blick(ブリック)』に対し「今のところ、そのような電話は受けてはおりません!」と述べ、次のように続けた。
「目標達成のため、300人を超える従業員たちに対する責任を果たすため、自分たちの道を進むだけです」
チーム代表のペーター・ザウバーも、カルテンボーンの意見に同調している。
「スリムがそのような発言をしたとは、到底信じられない。しかしF1界にはとかくうわさにあふれているから、なんだって起こり得るよ」