フィンランド出身の元F1ドライバーであるミカ・サロは、同郷のヘイキ・コバライネン(ケーターハム)に、ザウバー移籍を決める前によく考えるようにとアドバイスしている。
過去3年間はケーターハム(旧チーム・ロータス)からF1に出走してきたコバライネンが2013年にザウバーへ移籍すると報道されているが、サロは早急な決断は良くないとの考えを『MTV3』に語った。
「コバライネンにとってはいい移籍先かもしれない。だが、多少のリスクは伴うだろう」
「ザウバーはトップチームではないんだ、クルマの力が及ばないことも多い。今のザウバーはまさにその状態だ」
サロ自身、1999年に負傷したミハエル・シューマッハ(現メルセデスAMG)の代役としてフェラーリからF1に出走した後、レースドライバーとしてザウバーに所属したが2000年末にチームを離れた経験がある。
「僕の経験から言って、ペーター・ザウバー(チーム代表)は一緒に働きやすい人物ではない」
「モニシャ・カルテンボーン(ザウバーCEO)が責任者になった今は違うのかもしれないが、ペーターはいつまでチーム運営に口出ししないでいられるのかな?」
ザウバーの現ドライバーであるセルジオ・ペレスと小林可夢偉、特に可夢偉に対しては、ザウバーの2012年型車C31の力を引き出しきれていないと批判を受けることも多い。
C31の実力については、チーム設立以来20年の歴史の中で「最高」の出来だとザウバー代表が絶賛している。
しかし、カルテンボーンは、ドライバーだけに責任があるとは考えていない。『FAZ』紙がカルテンボーンの発言を伝えている。
「アクシデント、技術的な問題、当たらない戦略が苦戦の理由です」
また、『Blick(ブリック)』紙はカルテンボーンの発言をこう伝える。「できる限り早い時期に、いい結果を出さなければなりません」
「学習速度の速いドライバーが2人もいるのですから」
ザウバーはドイツGPで、可夢偉が4位でペレスが6位に入るダブル入賞を果たした。可夢偉は自己最高位を更新し、悪い流れを変えている。