NEXT...F1開催スケジュール

ピレリ「クロスオーオーバーポイントの見極めが鍵」

2012年07月08日(日)19:40 pm

雨のレースになることが予想されているイギリスGP決勝。タイヤサプライヤーのピレリは、路面の水量が多いとき向けのウエットタイヤと、少ないとき向けのインターミディエイトタイヤを交換する最適なタイミング、クロスオーバーポイントを見極めることが鍵になるとしている。以下、ピレリジャパンのプレスリリース。

2012年7月7日、シルバーストン
今シーズン、これまでで唯一のウエットコンディションの予選で、グリップレベルが変化し、Q2では1時間30分以上の赤旗中断もあった中、フェラーリのフェルナンド・アロンソが、ピレリのCinturatoグリーン・インターミディエイトタイヤにとって初となる劇的なポールポジションを獲得しました。

予選において各ドライバーは、スリックタイヤを使用することなく、レギュレーションによって規定されている土曜日と日曜日用のウエットタイヤ3セットとインターミディエイトタイヤ4セットのアロケーションを使用しました。金曜日のフリー走行がウエットコンディションの場合のみ追加供給される1セットのインターミディエイトタイヤは、土曜日の最終フリー走行開始前にピレリに返却されました。

Q1開始時点は小雨だったため、その後の天候悪化に備え、全ドライバーがCinturatoグリーン・インターミディエイトタイヤでタイム計測を早めに行おうとしました。セッション開始直後の数分間、全24台のマシンがコース上に出たため、路面状態がみるみる変化する中、クリアラップを見つけることが速いタイムを刻む鍵となりました。

Q2では、雨がより激しくなり、Cinturatoブルー・フルウエットタイヤがデフォルトの選択肢となりました。フェラーリの2台は、インターミディエイトでコースに出ましたが、すぐにフルウエットへ交換しました。コンディションが悪化する中、全チームは、一瞬の天候回復とクリアラップを期待して、できる限り走行し続けることを選択しました。セッション残り6分時点で、豪雨により赤旗中断となりました。

現地時間15:07分、コンディションがやや改善し、マーシャルによる水たまりの除去後、Q2が再開されました。インターミディエイトを選択したザウバーの2台以外は、再びフルウエットタイヤを使用しました。その後、小林可夢偉はフルウエットへ交換しましたが、ペレスはスタックし、17位で予選を終えました。路面が乾いていくにつれてタイムが良くなり、マクラーレンのルイス・ハミルトンがCinturatoブルー装着による最速タイムを記録しました。

Q3では、半数以上のドライバーがCinturatoグリーン・インターミディエイトへと移行しました。フルウエットでセッションを開始した3名(マクラーレンのルイス・ハミルトン、ロータスのキミ・ライコネン、メルセデスのミハエル・シューマッハ)も、その後インターミディエイトへ交換しました。路面が乾き続ける中、アロンソは完ぺきなラップを刻み、終了間際にポールポジションを獲得しました。

午前中の最終フリー走行は、各チームがスリックタイヤで走行する唯一の機会だったため、非常に重要なものになりました。アロンソは、P Zeroイエロー・ソフトを使用して1分32秒167の最速タイムを記録していました。このタイムは、彼のポールタイムである1分51秒746より20秒近く速いタイムでした。

日曜日の決勝時の予報は不確かで、全3種類のタイヤパターン(フルウエット、インターミディエイト、スリック)が使用される可能性があります。このため、各チームにとって戦略を組み立てることが非常に困難になっています。しかし、もし一貫したウエット状態の場合、理論的には1セットのフルウエットタイヤのみで最後まで走行可能です。決勝において、昨年のシルバーストンのように、ドライバーがフルウエットまたはインターミディエイトでスタートした場合、ドライバーは、両スリックタイヤの使用義務を負うことはありません。しかし、コンディションが混在するケースの可能性が高いので、戦略はより複雑になりそうです。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「昨年のカナダグランプリのように、シルバーストンの予選で長い中断がありましたが、その後の非常に劇的なフィナーレが見られましたので、待ったかいがありました。われわれのフルウエットタイヤは、1秒あたり60リッターの排水が可能ですが、水たまりの量とマシンからの水しぶきが、Q2の継続を危険なものにしました」

「コンディションの混在は、グリップに関して非常に多くの不確定要素をもたらしますので、明日の決勝は、非常に限られたデータの中から、どのチームとドライバーが最も正確にコンディションを読み切ることができるか、という点にかかってくるでしょう。最終的にインターミディエイトが最速タイムを記録したこの予選では、クロスオーバーポイントを見極めることが鍵となりました。明日もこの点が極めて重要になるでしょう」

公式予選トップ10ドライバーの使用タイヤ:
アロンソ 1分51秒746 インターミディエイト
ウェバー 1分51秒793 インターミディエイト
シューマッハ 1分52秒020 インターミディエイト
ベッテル 1分52秒199 インターミディエイト
マッサ 1分53秒065 インターミディエイト
ライコネン 1分53秒290 インターミディエイト
マルドナード 1分53秒539 インターミディエイト
ハミルトン 1分53秒543 インターミディエイト
ヒュルケンベルグ 1分54秒382 インターミディエイト
グロジャン タイム計測せず

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック