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フェラーリ、フェルナンド・アロンソの高額年俸を再度否定

2012年06月21日(木)16:56 pm

フェラーリのチーム代表ステファノ・ドメニカリは、所属ドライバーであるフェルナンド・アロンソのチームへの貢献を、かつてのミハエル・シューマッハになぞらえてたたえたが、両者の年俸額が同等だという報道はきっぱり否定した。

「彼(アロンソ)は、エンジニアとの仕事もチーム全体へのフィードバックも、完ぺきで正確だ」

「プロとして、彼はミハエルと共通点が多い。本当に素晴らしいんだ」

「あれ以上は求めようがない。競争力のレベルも、態度と同様、最高だ」とドメニカリは『EFE通信』へ語り、言葉を尽くしてアロンソをほめた。

アロンソは、2009年末にキミ・ライコネン(現ロータス)がフェラーリを去った後にルノーから移籍してきたが、ドメニカリは、自身がその移籍に尽力したことも認めた。しかし、アロンソの年俸が3,000万ユーロ(約30億円)に達すると報道されたことに話が向くと、ドメニカリの態度は変わった。

シューマッハがフェラーリで5連覇を成し遂げたころは、約30億円の年俸が支払われていたと言われているが、ドメニカリはそうした時代は終わったと語る。

「フェルナンドの報酬について読んだ。(記事は)まったくばかげているし、間違っている。フェラーリがF1に投資している額とまったく合致しない」

「お金の話をするのは簡単だ。だが、非常に誤解を招きやすい。時には意図的にそうしている」とドメニカリは報道を批判した。

ドメニカリがこれほど怒りをあらわにするのには理由がある。ヨーロッパの経済危機の影響が心配される中、最近フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロが、経費削減対策を迅速かつ強硬にとるよう、F1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)に要求したばかりだからだ。

「この会長の申し入れは、パドックではある程度、懐疑的に受け止められるだろう」と『Times(タイムズ)』紙の記者ケビン・イーソンは書いている。

これには、新コンコルド協定もからんでくる。コンコルド協定は、F1の利益分配など運営方法を規定した協定で、現協定は今年で期限が切れるため、各チームが個別に新協定の交渉を重ねてきたが、フェラーリは特別待遇を得ることを条件に署名したとの報道がある。イーソンは、フェラーリが新コンコルド協定で「一番の勝者」になる、その理由は「最大の分け前を約束されている」からだと伝えた。

したがって、苦戦している小規模チームの代表らは、「過去20年間にわたって数億ポンド(数百億円)もの費用をチャンピオンになるために費やしてきたようなチームの会長がこう嘆願したところで、うのみにはしないだろう」とイーソンは主張している。

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