2010年のF1デビュー以来最も競争力に劣るとされ、レースでは最後方を走ることが多いHRT。しかし先週末のカナダGPの予選において、ペドロ・デ・ラ・ロサがマルシャの2台よりも上の21番手という順位を獲得した。デ・ラ・ロサは次のように語っている。
「モナコの予選も良かったけど、今回はそれ以上に良かったね」
決勝においても順調に周回を重ねていったデ・ラ・ロサだが、ブレーキのオーバーヒートが原因で、残念ながらリタイアという結果になってしまった。
「後味が悪いことは間違いないよ」とデ・ラ・ロサはスペインのテレビ局『Antena 3(アンテナ3)』に対して語り、「というのも、今シーズンを通して、今週末は最高潮だったからね」と続けた。
なお今回のカナダでスピード不足に苦しんだマルシャのティモ・グロックは、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対して次のように語っている。
「ミディアム・ダウンフォース用の空力パッケージに焦点を当てて作業する時間が不足していたんだ」
以前トロ・ロッソのドライバーを務めたハイメ・アルグエルスアリは、今回のカナダGPがHRTにとってのターニングポイントになると考えているようだ。
今後もHRTが好調を維持し続けられると思うかとの問いに対し、アルグエルスアリは以下のように答えた。
「もちろんだよ」
「彼らの仕事ぶりはとても素晴らしい。グランプリごとに強さを増してきているし、今ではマルシャよりも競争力があるんじゃないかな。応援メッセージを送りたいね」