フェリペ・マッサ(フェラーリ)はリラックスしてF1でのキャリアを立て直すことに集中しなければいけない。
このようにアドバイスしたのは元トロ・ロッソのドライバーで、自らもピレリのテストドライバーやイギリスのラジオで共同コメンテーターの仕事を通して、キャリアの立て直しをしているハイメ・アルグエルスアリだ。
スランプを脱出できないマッサについて聞かれると、アルグエルスアリはマッサのキャリアにとって「難しい時期」なのだろうと認めた。
「今彼に最も重要なのは、外からのプレッシャーについて考えるのをやめて、自分の仕事と問題に集中することなんだ。時には競争力が足りないこともあり、何かが起こってしまうこともある。でも、自分ではどうなっているのか分からないことがあるんだ」とスペイン紙『AS』に語った。
「でも一番してはいけないのは疑うこと、ためらうこと、神経質になってチームメートを意識すること。なぜならこれをやると絶対にもっと悪くなる。一流スポーツの世界にいるとはいっても、多くの人々が思っている程スキルだけがものを言うわけではなくて、心・技・体のバランスを取ることが大事なんだ」
「マッサは決して遅いドライバーだとは思わない。彼も立ち直ってフェルナンド(アロンソ/フェラーリ)のように速く走れると思うし、時にはマッサの方が速くなってもおかしくないんじゃないかな。彼ら2人がひとつだけ違うのは頭の中だけだよ。それがいいドライバーと最高のドライバーの違いなんだ」とアルグエルスアリは付け加えた。
ブラジル紙『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』の有名F1記者、リビオ・オリッキオは、ブラジル人ドライバー2人、マッサとブルーノ・セナ(ウィリアムズ)が間もなくシートを失うのではないかと恐れている。
「ドライバーは常にチームメートの仕事ぶりと比べられている。その点で言うと、彼ら(マッサとセナ)のチームメートはフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)とパストール・マルドナード(ウィリアムズ)だから、かなり悪い状況だ。現時点では、奇跡がない限りマッサはフェラーリに残れないだろう」
「この2シーズンでできなかったことをするしかない。それは予選でアロンソの近くのグリッドにつけて、ポイントを毎回取っていくことだ。どちらも本当のフェラーリドライバーのあるべき姿ではないが、(このことが)自信を失ったマッサとバランスの悪いクルマには大きな試練だろう」と続けた。