カルロス・サインツJr.がF1への階段を上ろうとしている。弱冠17歳のスペイン出身のサインツJr.は、世界ラリー選手権で2回チャンピオンに輝いたカルロス・サインツの息子である。
しかし、息子であるサインツJr.は父と同じラリーの道ではなくオープンホイールでのレースに興味を示し、ダニエル・リチャルド(トロ・ロッソ)とジャン・エリック・ベルニュ(トロ・ロッソ)がレースドライバーに昇格した今、飲料メーカーのレッドブルの若手ドライバー育成プログラムで最も目をかけられるドライバーに成長した。
そのうえ、サインツJr.はCepsaとスポンサー契約を締結したことでさらにF1との関係を強めている。Cepsaはスペインの石油会社で、レッドブルが所有するトロ・ロッソの主要スポンサーのひとつだ。
サインツJr.とCepsaの契約は今季のイギリスF3およびユーロ・シリーズにおけるものだが、「(2012年以降の)契約延長の予定がある」とCepsaの共同経営者サンティアゴ・ベルガレッチェが『Marca(マルカ)』紙に語っている。
「全てがうまくいって、カルロスがいつかあの世界(F1)に入れるといいね」と、Cepsaの経営責任者アルフォンソ・エスカメッツが話している。
しかしエスカメッツは、今回の契約がサインツJr.のF1での将来を保証するものではないと明かしている。
「ドライバー決定権を持っているのはスポンサーではない。影響力を出そうとしたり、意見を出したりすることはできるが、われわれが決定権を持つ側に回ることはないんだ」
「(サインツJr.のF1昇格を)願っているが、必ずしも実現するものではないね」