レッドブルのコンサルタントであり、ドライバー育成責任者でもあるヘルムート・マルコが、今年のF1ルールは、昨年2年連続でチャンピオンチームとなったレッドブルの不利になるよう変更されたものだと憤慨している。
マルコは今週、『Servus TV(セアヴスTV)』へ次のように語った。
「われわれにはもはや昨年のような優位性はない。これは、レッドブル対策として変更された、いくつかの技術規則によるものだ」
マルコも新しいルールはすべてのチームに適用されるものだということは認めつつも、ブロウン・エキゾースト(※)に対する規制や、フロントウイングに対するより厳格な剛性テストは、2011年シーズンに他を寄せ付けない圧倒的な強さを見せたセバスチャン・ベッテル(レッドブル)対策として導入されたものであることは間違いないと考えているようだ。
マルコは最後にこう付け加えている。
「だが、それはわれわれのクルマが本来あるべきレベルに達していないことの言い訳ではないがね」
(※)ブロウン・エキゾーストとは、クルマを地面へ押しつけるダウンフォースを発生させるディフューザーへ排気ガスを流すことでディフューザーの効率を高める技術。2011年には各チームとも、これをさらに進化させ、ブレーキングなどでアクセルを踏んでいないときにもディフューザーへ排気ガスを流すシステムを開発。レッドブルはこのシステムを最もうまく利用していたとされるが、2012年からは禁止となった。