「メルセデス・ベンツ」ブランドを保有するダイムラーの株主が、メルセデスAMGとして参戦しているF1からの撤退を求めた。
ダイムラー株主ユニオン・インベストメントの投資責任者であるインゴ・シュパイヒはダイムラーの年次株主総会で、メルセデスが市販車部門でBMWやアウディにシェアを奪われたことに落胆していると発言した。
『Die Presse(ディー・プレセ)』によると、「メルセデスはもはや、プレミアムセクターにおける基準ではなくなった」とシュパイヒは語ったようだ。
シュパイヒは、ダイムラーの「失われた10年」であるとして、2009年にF1から撤退したライバルのBMWに続き、メルセデスもF1から撤退すべきだと主張した。シュパイヒのスピーチは、ほかの株主から拍手を得たと伝えられている。
F1にはコンコルド協定と呼ばれる非公開の協定があり、ここでF1の商業権や運営方法などが規定されている。現行の協定は今年までになっているが、フェラーリ、マクラーレン、レッドブルといった有力チームは、すでに2012年以降の新協定に合意。しかし、メルセデスAMGは新協定にまだ合意していない。