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ピレリ、今季のカギはタイヤ戦略

2012年03月14日(水)17:54 pm

2012年F1がいよいよ今週末に開幕。F1へタイヤを供給するピレリは、タイヤ戦略が今季のカギになると予想している。以下、ピレリジャパンのプレスリリース。

2012年3月12日、ミラノ
2012年オーストラリアGP: 2012年3月16-18日 メルボルン
グランプリ概要:
ピレリは昨年の予選で、アルバートパーク・サーキットでの史上最速ラップ記録樹立に貢献しました。2012年のさらなる記録更新は難しいのもとなりそうですが、F1シーズン2年目を迎えたピレリは、コンパウンド間の性能差を縮小し、かつ、各タイヤの性能のピークをより持続させることによって、レース戦略にさらに重点を置いています。

今週末、オーストラリアでは、P Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトタイヤが選択されています。両コンパウンド間の性能差は、ラップあたり、0.6秒程度と予想されています。いつものように、オーストラリアの気候は非常に変化する可能性があるため、P Zeroグリーン・インターミディエイトとP Zeroブルー・ウェットタイヤも準備されています。

今シーズン、いくつかの新しいタイヤ・レギュレーションが適用されています。その中の一つは、各チームが、金曜日の最初のフリー走行開始時点から11セットのタイヤが使用可能になることです。これは、レース週末の開始から、マシンができるだけ多く、コース上を走行できるようにするためです。また、吹きつけ排気が禁止されたことに対応して、ピレリは、リアタイヤのグリップを強化しました。コンパウンドを区別するカラー・マーキングも新しくなり、より認識しやすくなりました。

現世界王者、セバスチャン・ベッテルは、F1史上3人目のドライバーズ選手権3連覇を目指して、今シーズンのスタートを切ります。この偉業を達成した最初のドライバーは、伝説のファン・マヌエル・ファンジオです。彼は、1951年にピレリタイヤで、自身初のタイトルを獲得しています。

ドライバーのコメント セバスチャン・ベッテル (レッドブル・レーシング):
「昨年1年間を一緒に過ごしたピレリタイヤとともに、ここメルボルンでシーズンの幕開けを迎えることになるが、2012年のピレリタイヤは、よりソフトで、より熱が入りやすくなっているスペインの寒いトラック上でのウィンターテストの後、アルバートパークのとても暖かいコンディションで新たな挑戦が始まるね。レース週末は、いつもダーティーな状態から始まって、徐々に路面状態が良くなっていくんだ。バンピーでミスをしやすいけど、路面が良くなっていくにつれて、タイヤの動作も大きく変化してくる。適正なセットアップのためのポイントはたくさんあるけど、特にプロスト・カーブでは、フロントタイヤのケアとスタート・フィニッシュでベストスピードを得るためにアンダーステアにならないようにする点が重要だ。ウィンターテストの結果はまずまずだったけど、実戦はこれからだ。昨年、僕たちはここで素晴らしい結果が得られたので、今年もまたいいレースにしたいと思っているよ」

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「昨年、F1史上最多のオーバーテイク創出に貢献したことで、われわれは高い評価を得ました。今年はさらに良いシーンを演出したいと考えています。開幕3戦のタイヤ選択に見られるように、われわれのタイヤは、保守的ではない方向へ向かっています。しかし、各チームは、2012年型タイヤについてより良いアイデアを持っており、約50,000km に及ぶシーズン前テストを経て、われわれは、各チームがタイヤの特性と可能な戦略について、既に十分に理解していると確信しています今年、われわれがタイヤとともに目指しているものは、チームにより多くのオプションを与えることです。すなわち、タイヤがより多く議論の対象となることです。ドライバーとマシンは、常にレースにおけるスターですが、われわれは、今一度、タイヤをレースの最前線へ持ってきたいと思っています。各チームは、われわれに新たなチャレンジを求め、そしてわれわれの目的は、彼らの期待に応えることです。素晴らしい雰囲気と暖かい歓迎によって、いつもシーズン開幕を実感する魅力的な場所、ここオーストラリアでの素晴らしいレースを期待しています」

テクニカルノート:
・ アルバートパークは、年間を通してあまり使用されていない、滑らかで粗くないアスファルトのサーキット。このため、路面は、レース週末の開始時点では「グリーン」状態であるが、ラバーが乗っていくにつれて路面状態が大きく改善されていく。

・ 平均のピットストップ回数は、2回と予想されている。昨年の優勝マシン、および完走車14台中11台が2回ストップ作戦を採用。

・ 特に難しいコーナーというより、全長5.303kmのアルバートパーク・サーキットの主な特徴は、加速と減速。したがって、タイヤに対する荷重は横方向より縦方向が大きい。

・ 10の右回りコーナーと6つの左回りコーナーがあるアルバートパークでは、左リアタイヤの負担が最も大きい。

・ 豪雨から明るい陽射(ひざ)しまで、多様な天候状態の可能性がある。ソフトタイヤとミディアムタイヤは、広範囲の温度に対応する、最も汎用性の高い組み合わせである。

・ 昨年、ピレリは、ソフトタイヤとともにハードタイヤを選択。今年は、より保守的でない選択であるミディアムタイヤとの組み合わせ。今年のミディアムは、2011年のソフトに近い特性を持つ。

オーストラリアにおけるピレリ:
・ ピレリは、1971年よりオーストラリアに拠点を置いています。現在の拠点はシドニーで、フルタイムの従業員は、約30名です。

・ ピレリオーストラリアには、コミュニティサポートプロジェクト参加の長い歴史があります。昨年、ピレリオーストラリアは、オーストラリアのチャリティーを募るマーク・ウェバー・チャレンジに参加しました。また、クイーンズランドの洪水災害救済ファンドへ、タイヤ1 本の売上につき、1オーストラリアドルの募金を行いました。

・ オーストラリア出身のモデル、キャサリン・マクニールは、2008年と2010年、世界的に有名なピレリカレンダーに掲載されました。

その他のニュース:
・ ピレリは、ロシアのサンクトペテルブルグにおいて、2つの新しいウィンタータイヤをローンチしました。SUVとクロスオーバー車向けハイ・パフォーマンスタイヤであるスコーピオン・ウィンターとウィンターカービングエッジタイヤです。

・ ピレリは、FIAのGT1世界選手権とGT3ヨーロッパ選手権の公式タイヤ・サプライヤーになりました。全10戦は、4月8日、フランスのノガロで開幕します。

・ ピレリは、先週、ヒストリックラリー向けタイヤ、P7・コルサ・クラシックをローンチしました。2度の世界王者に輝くカルロス・サインツは、このタイヤを使用して、ピレリを“Rally de Espana Historico”の表彰台独占に導きました。

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