2012年のバーレーンGPのカレンダー復帰にはまだ暗雲が漂っているようだ。
F1に参戦している12チームのうち8チームが本拠地を構えているイギリスでは、バーレーン人の若者によるイギリス人青年の襲撃事件を機に世論が騒ぎ始めた。
この事件で、そのイギリス人青年は刃物によって切りつけられ指に重傷を負ってしまった。そして事件が起こった同日、『Times(タイムズ)』紙は有力議員たちが署名入りでバーニー・エクレストン(F1の最高権威者と)とFIA(国際自動車連盟/F1の統括団体)に対し、バーレーンGPの中止を呼びかける手紙を掲載した。
「街頭でのデモが日常茶飯事のように起こり、市民の死者数が増加している非常に危険な状況である。このような状況下でF1はバーレーンに行くべきではないとわれわれは考える」とその手紙にはつづられている。
昨年開幕戦として行われる予定だったバーレーンGPは不安定な国内情勢のためキャンセルとなった。今年は第4戦に組み込まれ4月に予定されているが、安全性の問題が解消された訳ではないため、F1開催には賛否両論がある。今回の件を受けて、今年のバーレーンGPの開催をめぐる情勢は一層不透明になる可能性が出てきた。