F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)は2012年シーズンに向け、追い抜きに関する新しいルールを追加した。
先月にFIAは、「順位を守るためにレーシングラインを外れて走行した場合、そのドライバーはその後再びレーシングラインに戻ることを許されなくなる可能性がある」という旨の声明を出し、今回のルール改正の可能性を示唆していた。
今回追加された追い抜きに関するルールはこれまで、いわばドライバー間での“暗黙の了解”とされており、審議の対象となるような追い抜きがあった場合のみレースの審議員スチュワードがそのような追い抜きを行ったドライバーに対してペナルティーを課していた。
しかし、2012年からは実際の競技規定で明文化され、次のような条文が追加されることとなった。
「順位を守るために複数回進路を変更することは認められない。一度順位を守るためにレーシングラインを外れ、またそこに戻ろうとするドライバーは、コーナーへ進入する際に自身の車体とコース端までに最低でも1車体分のスペースを確保しなければらならない」