昨年までF1専属医師を務めていたゲイリー・ハートスタインが、政情不安のためレース開催に関してさまざまな反対意見があったF1バーレーンGPに対する自分の姿勢が、F1から去ることへつながったと主張している。
アメリカ人のハートスタイン医師は、かつて長年F1専属医師を務めた故シド・ワトキンス博士により抜擢され、その後任として過去10年にわたってF1の主任専属医師を務めていた。だが、昨シーズンの終了時、F1を統括するFIAのジャン・トッド会長はハートスタインとの契約を延長せず、彼はその職を失ってしまっていた。
「私の解任については、ある程度個人的な理由がからんでいたと思っている」
『Speedweek(スピードウィーク)』にそう語ったハートスタインは、さらに次のように続けた。
「何人かの人たちは、私のやりかたが気に入らなかった」
「その決定は、(2012年の)バーレーンGP前に下されていた。なぜなら、私が集中緊急通報の仕組みを作りたいと考えていたからだ。そしてそれはバーレーンのためだけに提案していたものではなかった」
「それはよい考えだと言ってくれた者がいて、彼らは会長(トッド)とその件についての話をしたんだ。その30分後に会長が、バーレーンは戦闘地域なんかじゃない、と怒鳴りながら私に向かって走り寄ってきたよ」
「あれが、私の解任の大きな要因となったと思っている」