マツダは、10日(日)に埼玉県深谷市でマツダ車の販売会社による「スマート・シティ・ブレーキ・サポート」の体感試乗会実施中に人身事故が発生したことを受け、事故原因が特定されるまでは「体感試乗会」の実施を自粛すると12日(火)に発表した。
「スマート・シティ・ブレーキ・サポート」とは、近赤外線レーザーで前方車両を検知し、ドライバー操作に応じてブレーキをサポートする安全装備。今回の事故は、このシステムの効果を体感してもらうことを目的として行われていた「体感試乗会」において、当該装備が施された「CX-5」を顧客が運転中にフェンスへ衝突してしまったもの。この事故により、運転していた顧客が軽傷を、助手席に同乗していた販売会社の従業員が右腕骨折の重傷を負った。
この「スマート・シティ・ブレーキ・サポート」は、障害物の大きさや種類・距離、周囲の環境、車速、ドライバーの運転操作等により正常に作動しない場合がある。そのためマツダは、体感試乗会を開催するにあたってはこれらの項目について一定の条件を設定し、その条件の下で実施するよう全国の販売会社に案内していた。
今回発生した事故がこれらの条件に沿って実施されたものかどうかの確認を含め、事故に至った原因や状況などについては現在警察による調査が進められているが、マツダでは販売会社とともに警察の調査に全面的に協力するとともに、原因が特定されるまでは同様の「体感試乗会」の実施を自粛することにした。
なお、マツダによれば、「スマート・シティ・ブレーキ・サポート」に起因する公道での事故については、これまで報告はない。