大ケガのためにF1から離れているロバート・クビサが、北イタリアのラリー“チッタ・ディ・バッサーノ”で優勝し、また一歩復帰に近づいた。
BMWやルノーといったF1チームに所属し、前途を嘱望(しょくぼう)されていたクビサだが、2011年シーズン開幕前に参加したラリーでの事故により重傷を負った。1年以上のリハビリを経て、最近ようやく競技生活に復帰し、復帰第1戦となったラリーでも優勝を果たしていた。
「まだ目の前には長い道のりが残っている」とクビサはレース後に語った。
「でもこれは、その道のりが思っていたほど長くはないことを示すものだ」とクビサは希望を持ち続けている。
現在クビサが抱える一番の問題は、右腕の運動機能だ。
ラリーカーと違い、F1のようなシングルシーターはコクピットが非常に狭く、そこでステアリングを操ることは、現在のクビサには不可能だ。
しかし、クビサの腕を手術したイゴール・ロセッロは、自信を見せている。
「現在は、ロバートの回復程度を50%と見ている」とロセッロはポーランドの『Gwizdek24』に語った。
「それを75%から80%にまで回復させられるのではないかと思っている。F1カーを走らせるのに、ほぼ十分だろう」
「ロバートのマネジャーのダニエレ・モレリと話したんだが、私と同じようにロバートの進歩に興奮しているよ」
「(F1復帰は)可能だと確信をもっている。ただ、回復には数カ月とか数年かかることが多いものだ」とロセッロは語っている。