ヨーロッパの経済状況悪化を受けて、F1は「問題に向き合う準備をしなければならない」とF1の最高権威であるバーニー・エクレストンが語った。
先日プジョーがル・マン24時間などの耐久レースから撤退すると発表したことについて尋ねられたエクレストンは、F1にもヨーロッパの経済悪化により逆風が吹く可能性を認めた。
リーマンショックによる世界的不況の際には、BMW、トヨタ、ホンダといった自動車メーカーが次々とF1から撤退した。
「プジョーはル・マンを離れて資金を節約するのにいい理由を見つけたようなものだろう。いい成績も残していなかったし、メディアへの露出も彼らが期待したほどではなかった」
「単純な話だよ」とエクレストンは『Salzburger Nachrichten(ザルツブルガー・ナッハリヒテン)』語り、F1でも各レース主催者がレース開催契約について再考し始めたことについて次のようにコメントした。
「長期契約を結んでいるため、ほとんど影響はない」
「しかし、世界的に状況が変わらなければ、問題に直面する準備を整えなくてはならない」
イギリス紙『Express(エクスプレス)』が報じたところによると、F1参戦中の12チームすべてが昨シーズンに何らかの支払い遅延を経験していたようだ。
「この不況の影がモータースポーツにも忍び寄ってきたということだ」そう指摘するクリスチャン・シルト記者は次のように警告する。
「支払いの遅い5チームはすべて自動車メーカー系のチームだ。現在の経済状態では、彼らがF1活動を継続できない可能性もある」