ウィリアムズのチームCEOを務めるヨースト・カピートが、メルセデスのF1エンジンに疑惑の目が向けられているが、それはレッドブルが仕掛けた「心理戦の一部」だと語った。
今年は現F1チャンピオンのルイス・ハミルトン(メルセデス)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)との間で激しいタイトル争いが展開されている。だが、今シーズンの残りレースが6戦となった現時点ではメルセデスのパフォーマンスの方がややレッドブル・ホンダを上回っていると考えられている。
こうした中、レッドブルの首脳陣は、メルセデスが搭載するエンジンがシーズン中盤から大幅にパフォーマンスを向上させてきているのはターボチャージャーに送り込まれる空気を冷やすためのインタークーラーに何らかの秘密があるのではないかと考えており、その合法性に疑いの目を向けている。
だが、メルセデスからエンジン供給を受けているウィリアムズを率いるカピートはその件に関してドイツのテレビ局『RTL』に次のように語った。
「レギュレーションでは、メルセデスは全てのチームに同じエンジンを供給しなくてはならないことになっている」
「我々はメルセデスのエンジンに非常に満足している。それに疑問の余地はないよ」
「仮にF1最高ではないとしても、非常に優れたエンジンだ」
そう語ったカピートだが、メルセデスF1エンジンの合法性に問題があるようだとの噂は、拮抗した2021年のF1タイトル争いにおける“心理戦”の一部に過ぎないと考えているようだ。
「私は、このようなことはいつも現実よりも誇張されていると思っている」
そう語ったドイツ出身のカピートは次のように付け加えた。
「だが、それはこういう戦いに華を添えるものだし、これほどタイトル争いが接戦になっていればファンのみんなも満足していると思うよ」