マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の父親であるヨス・フェルスタッペンが、メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフに対し「今後はもう自分に電話をかけてくる必要はない」とのメッセージを送った。
先週末にF1屈指の高速サーキットとして知られるシルバーストン・サーキットで行われた第10戦イギリスGPの決勝は1周目にポイントリーダーのフェルスタッペンと、それを追いかけるルイス・ハミルトン(メルセデス)がクラッシュするという最悪の展開となった。
コプスと呼ばれる高速コーナーで起きたクラッシュによって右リアサスペンションが破壊されたフェルスタッペンのマシンはそのまま高速でグラベルを突っ切ってタイヤバリアに激突。伝えられるところによれば、フェルスタッペンはこのとき最大51Gもの衝撃を受けてしまっていたという。
だが、事故後にめまいを訴えるなどしたフェルスタッペンはすぐにサーキットから病院に向かい、そこで1日入院することとなってしまった。
自身も元F1ドライバーである父親のヨス・フェルスタッペンは息子の容体について『f1-insider.com』に次のように語っている。
「マックスは今のところ順調だよ。彼は大丈夫だ」
「だが、あれは非常に大きな衝撃だった。マックスはうまく息ができなくなっていた。だから、彼は呼吸を整えるために、最初は何も話そうとしなかったんだ」
ヨス・フェルスタッペンは、今回のクラッシュの責任はハミルトンにあると次のように続けた。
「あれはマックスのコーナーだったんだ。ルイスは非常に高速で危険なコーナーにおいて衝突が起きるのをいとわなかった」
レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)も、7回F1王者となった記録を持つハミルトンへの怒りを鎮めることができないと語り、次のように付け加えている。
「ハミルトンはマックスの健康をもてあそんだんだからね」
ヨス・フェルスタッペンは、自分の息子が病院で脳のCT撮影を受けている最中にもかかわらず、レース後に母国の観客の前で勝利を派手に喜んでみせたハミルトンへの怒りを次のようにぶつけている。
「自分たちの仲間がまだ病院にいるきには、あんなに派手に勝利を祝うようなことはしないものだよ」
ヨス・フェルスタッペンの怒りはさらにハミルトンの上司であるヴォルフにも向けられている。
「トト・ヴォルフに関しては、我々は何年も前から良い関係を築いていた。彼は何度も我々に電話をかけ続けていたが、その理由はみんなも知っていると思う。だが、昨日は彼からの電話はなかった」
そう語ったヨス・フェルスタッペンは次のように付け加えた。
「彼は、もう我々に連絡する必要はないよ」