元F1ドライバーのマーク・ウェバーが、フェラーリは当面現在のドライバー体制をキープすることになるだろうと語った。
2002年にミナルディでF1デビューを果たし、その後ジャガー、ウィリアムズ、レッドブルで活躍して2013年シーズン後にF1を引退したオーストラリア出身のウェバーだが、ドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』に対し、その2013年にはもう少しでフェラーリへ移籍できるチャンスもあったのだと明かしている。
そのフェラーリは今年からモナコ人ドライバーである23歳のシャルル・ルクレールとスペイン人ドライバーである26歳のカルロス・サインツがコンビを組んでいる。
フェラーリの事実上のナンバー1ドライバーだと考えられているルクレールはイタリアの『La Stampa(スタンパ)』に対し、サインツはフェラーリへ来たばかりでまだマシンに完全に慣れてはいないものの「非常に速い」と語り、次のように付け加えている。
「将来は僕たちの手の内にあるよ」
かつてセバスチャン・ベッテル(現アストンマーティン)のチームメートとしてレッドブルで戦った経験を持つウェバーも、今のフェラーリのドライバーラインアップには将来性があると考えているようだ。
「フェラーリは間違いなくこの2人のドライバーを今後もずっとキープしていくはずだよ」
そう語った44歳のウェバーは次のように続けた。
「彼ら(フェラーリ)には安定性が必要だ。そしてそれを実現したいのであれば、ルクレールとサインツのアライアンスが機能しなければならない」
「彼らはチームが一つのユニットであることを理解しているし、僕はカルロスがこの仕事にふさわしい人物だと思っている。彼がルクレールの要塞に攻め入ることができるかどうか様子を見ていく必要がある。どうなるかは誰にも分からないがね」
「彼は堅実なスタートを切ることができたし、シャルルにとっては頭痛の種になるかもしれないね」
そう語ったウェバーだが、サインツにもリスクはあると考えている。
「F1はそれだけで十分に厳しいところだが、フェラーリのドライバーはみんな苦しむことになる。それは、イタリアではフェラーリはレーシングチームではなく宗教のようなものだからね」
ウェバーはそう語ると次のように付け加えた。
「ドライバーは常に虫眼鏡で見られているし、もしもうまくいかないことがあればすぐに批判の対象となってしまうんだ。なぜなら、マシンが問題だとされることは決してないからね」