F1イタリアGPのプロモーターを務めるアンジェロ・スティッキ・ダミアーニ(イタリア自動車クラブ会長)が、F1開催コストの問題で苦しんでいるのはモンツァ・サーキットだけではないと語った。
最近、現在のF1開催契約に不満を持つF1プロモーターたちが結束し、F1主催者連合と呼ばれるグループを組織してF1オーナーであるリバティ・メディアに対してレース開催条件の見直しを迫っていることが報じられている。
そのグループには現在F1を開催している21のサーキットのうち16サーキットの主催者が加わっていると言われている。
そして、スティッキ・ダミアーニはモンツァもその16サーキットのうちのひとつだと認め、『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「リバティ・メディアに毎年支払うコストは概して非常に高額だ」
「本当に想像を絶する額なんだ。我々モンツァのケースで言えば、2018年には2400万ドル(約26億円)にものぼった。これはものすごい額だよ」
スティッキ・ダミアーニによれば、現在の契約を結んだのは、当時モンツァがF1カレンダーにとどまるための解決策を見いだしたいと望んでいたことによる“犠牲”だったのだという。
「だが、現在においてはそういう理由付けをすることは不可能だ。それに、問題を抱えているのは我々だけではなくすべてのグランプリなんだ」
「リバティ・メディアの要求は以前のものに非常に近く、しかも残念なことに上昇傾向にある。だが、そんなことは不可能だ」
「イタリア自動車クラブも自分たちの役割を務めるつもりだ。これがどれほど重要な役割であるかは非常によく分かっているからね。だが、我々には財政的に継続できるチャンスが与えられるべきだ」
「我々は、モンツァがF1選手権にとって代え難い存在であると説得しなくてはならないし、それを理解して欲しいと願っている」
そう語ったスティッキ・ダミアーニは、もしもリバティ・メディアとの交渉がうまくまとまらなければモンツァがF1カレンダーからはずれてしまうことも覚悟していると示唆し、次のように付け加えている。
「これは、我々がバーニー・エクレストン(前F1最高責任者)と契約を取り交わしたときよりもかなり冷静な状況のもとでの交渉になる」