今年ザウバーの控えドライバーを務めることになったアントニオ・ジョビナッツィが、F1のシートを獲得することが自分の最優先目標だと語った。
2016年にGP2シリーズでランキング2位となったジョビナッツィは、2017年にはフェラーリの控えドライバーに迎え入れられると、開幕戦オーストラリアGPで負傷欠場となったパスカル・ウェーレインの代役としてザウバーでF1デビューを達成。続く第2戦中国GPにも連続出場を果たしていた。
だが、2018年には同じフェラーリの育成ドライバーであり2017年にF2の年間チャンピオンとなったシャルル・ルクレールがザウバーのシートを獲得。ジョビナッツィは控えドライバーにとどまることになっている。
そのジョビナッツィが最近、フォーミュラEのマシンでテスト走行を行ったことが明らかとなった。
ヴァージン・レーシングでのテストを終えたジョビナッツィは、母国イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』にフォーミュラEマシンについて次のように語った。
「これまでに乗ったクルマとはあらゆる部分がすごく違っているよ」
「ダウンフォースは小さいから、かなり正確なブレーキングを行う必要がある。僕の考えとしては、テストはうまくいったけれどね」
だが、今回ジョビナッツィがフォーミュラEのテストに参加したことにより、フェラーリがジョビナッツィをこのままF1との関係を維持させるのではなく、フォーミュラEにシフトさせようとしているのでないかとの憶測もささやかれるようになっている。
だが、ジョビナッツィはこうした推測を否定して次のように主張した。
「これは僕が個人的に行ったものなんだ。フェラーリはこれにはからんでいないよ」
「僕はフォーミュラEではすべてがどのように機能しているのかを理解したかったんだ。それには、レーシングカーをドライブする以上のことはないからね。だけど、僕にとって最優先なのはF1で変わりないよ。どこかのチームのシートを獲得するためなら僕は何だってやるつもりさ」
そう語ったジョビナッツィは、2018年はザウバーの控えを務めながら、何度か金曜フリー走行に出走することになるだろうと認め、次のように付け加えた。
「そのほかの時間も、できる限りチームにとって有益なものとしていきたいと思っているよ」