エステバン・オコン(フォース・インディア)が、2018年に向けてプレッシャーなど感じていないと主張した。
2016年のF1第13戦ベルギーGPでリオ・ハリアントに代わってマノーからF1デビューを飾ったオコンだが、2017年はニコ・ヒュルケンベルグのルノー移籍で空席となったフォース・インディアのシートを確保。
シーズンに入ると、時には先輩チームメートのセルジオ・ペレスと同士打ちを演じるといった負けん気の強さを見せたオコンは、ペレスには13ポイント及ばなかったもののドライバーズランキング8位でフォース・インディアでの1年目を終えている。
■2018年も自分の仕事をするだけ
シーズン中にはかなり関係が悪化したとも伝えられていたペレスとオコンだが、最近ペレスが2018年にはオコンの方が自分よりも大きなプレッシャーを抱えることになるだろうと語ったことが報じられている。
このことについて母国フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』から質問を受けた21歳のオコンは次のように答えた。
「彼はメディアを通じてそういうことを言いたがるんだよね。それもゲームの一部だからね」
「僕は自分の仕事を続けるだけだし、プレッシャーが強くなったなんて感じていないよ」
■ペレスとの関係悪化が将来のキャリアに悪影響?
2017年はたびたびコース上で激しいバトルを繰り広げたペレスとオコンだが、フォース・インディアはレース中に両者が順位争いをすることを禁止するという手段に出たことも話題となっていた。両者が同士打ちでクラッシュすれば、本来手にすることができるポイントを失ってしまうことになるためだ。
そして、チームメートとこうしたバトルを展開したことがオコンの将来に不利に働くのではないかという見方もある。
オコンはメルセデス所属ドライバーだが、ボスであるトト・ヴォルフ(メルセデス/エグゼクティブディレクター)がチームメートとうまく一緒に仕事をすることができないドライバーを将来メルセデスAMGに昇格させることを嫌っているようだとうわさされている。
実際のところ、最近2019年にオコンをメルセデスAMGに昇格させることを計画しているのではないかと質問されたヴォルフが、バルテリ・ボッタスの続投を示唆するコメントを行ったとも報じられている。
2014年から2016年にかけてルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグの関係が非常に悪化したことにさんざん手を焼かされたヴォルフとしては、それと同じようなことを繰り返す可能性があるドライバーをハミルトンのチームメートに据えることに抵抗を感じても不思議ではないかもしれない。
■ライバル関係がフォース・インディアのベストシーズンを生んだ
こうした推測について尋ねられたオコンは次のように答えている。
「トトとはかなり話をしたし、もちろんそういうクラッシュを繰り返すべきではないよ」
「セルジオと僕はどちらも、今年は少し限度を超えてしまい、チームにもっとポイントをもたらすチャンスを失ってしまったことを理解しているよ。だけど、結果からすればフォース・インディアにとっては最高のシーズンだったんだ。そして僕たちのライバル関係がそれに役立ったのも間違いないよ」
■F1で走ることにストレスなど感じない
2018年に向けてフォース・インディアがオコンにどういうことを期待していると思うかと尋ねられたオコンは、次のように答えた。
「彼らが僕にさらに期待しているのは分かっているよ。もう僕はルーキーじゃないしね」
「だけど、F1に来てからというもの、僕にはストレスなんてないんだ。最高レベルのレースができることは喜びでしかないよ」
■今後のキャリアはメルセデスに委ねる
2018年にはデビュー3年目のF1シーズンを迎えることになるオコンだが、次の目標はやはり最強チームであるメルセデスAMGのシートを獲得することだ。
「結局のところ、その決断をするのは僕じゃないし、僕のキャリアに関してはメルセデスに絶対の信頼を置いているよ」
そう語ったオコンは、次のように付け加えた。
「僕が彼らのプログラムに加わって以来、彼らは常に僕にとって正しい選択肢を選んでくれた。今のところは、僕はフォース・インディアでの仕事に集中しているよ」