2017年のF1チャンピオンとなったルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が、来年もチャンピオンナンバーであるカーナンバー“1”を使うつもりはないと主張した。
■2015年以降F1から消えたカーナンバー“1”
F1では前年度のF1チャンピオンがカーナンバー1を付け、そのほかのドライバーはコンストラクターズランキング上位から順にカーナンバーが割り振られるというのが長い伝統となっていた。
だが、2014年にドライバーが自由に自分のカーナンバーを選べるパーソナルナンバー制度が導入され、F1チャンピオンとなったドライバーは翌年度に1を付けるか、自分の選んだナンバーを付けるか選択ができるというルールに改定された。
この年、レッドブルで2013年のF1チャンピオンとなったセバスチャン・ベッテル(現フェラーリ)は、“5”というパーソナルナンバーを取得したものの、レースにはカーナンバー1を付けて臨んでいた。
その2014年に自分が選んだカーナンバー44を付けてドライバーズタイトルを獲得したハミルトンだったが、翌2015年も1ではなく44を選択。2015年も2年連続でチャンピオンとなったハミルトンは2016年もやはり44を付けていた。
2017年は2016年にF1チャンピオンとなったニコ・ロズベルグがすでに引退してしまったため、カーナンバー1を付ける資格のあるドライバーはいなかったわけだが、今年チャンピオンとなったハミルトンはまた2018年に1を付けるか44を付けるか選択ができることになっている。
■カーナンバー1を付けるようプレッシャーをかけられているとハミルトン
前年のチャンピオンがカーナンバー1を付けるという伝統を懐かしむ者や、チャンピオンナンバーである1のステータスを重く見る者も多く、ハミルトンに2018年には1を付けて欲しいという要望も寄せられているようだ。
「僕のエンジニアたちはそうして欲しいと言っているし、ほかにも何人かがそうして欲しいと言っているよ」
ブラジルの『Globo(グローボ)』にそう認めたハミルトンは次のように続けた。
「彼らは僕のクルマに1番を付けさせようとしているんだけど、僕は自分の計画を変えるつもりはないよ。44番が僕のナンバーだからね。誰だって自分のラッキーナンバーを持っているものさ」
「ひょっとしたら44の間に1を忍ばせるとか、何かそういうことをやるかもしれない。何かそういう遊び心を加える可能性はあるかもしれないね。だけど、僕は本当にこのナンバー1問題は好きじゃないんだ」
そう主張したハミルトンは、ほほ笑みを浮かべながら次のように付け加えた。
「昔はほかのドライバーはそうしていた。だけど44は僕だけのナンバーなんだ」