バーニー・エクレストンの後任としてF1最高責任者の座に就いたチェイス・キャリーがこれから取り組もうとしていることのひとつは、ドイツの自動車会社によるワークスチームをF1にもっと増やすということだ。
■ドイツチーム増加とドイツGP存続が目標
キャリーは、ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に次のように語った。
「ドイツ人チャンピオンがいて、ドイツ車がタイトルを取っている。今年もドイツ人がタイトル争いをしているし、我々としてはドイツのチームが増えることを期待している」
「ドイツGPは素晴らしい歴史を有しているし、我々もその継続に向けて戦っていきたい」
2009年からニュルブルクリンクとホッケンハイムにより交互開催されていたドイツGPだが、2014年に経営破たんしたニュルブルクリンクは以後F1レースを開催することができず、その2015年と今年はドイツGPがF1カレンダーから消えるという事態となっている。
2018年には開催契約を有しているホッケンハイムでドイツGPが開催されることになっているが、2019年以降毎年ドイツGPを開催するためにはまだ残されている課題も多い。
■技術面・財政面の環境も整備
一方、『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』は、キャリーが口にした新ドイツメーカーのF1参入という部分に着目し、それはBMWやポルシェ、あるいはアウディのことを示唆しているのかと質問。
それに対し、キャリーは「もちろんだ」と答え、次のように付け加えた。
「我々が目指しているのはそういう会社がF1にチームを送り込みたいと望むことだし、我々が技術面と財政面の状況を調整しようとしているのはそのためだよ」
■F1本部オフィスの会議室にシューマッハの名
一方、キャリーは新F1オーナーとなったリバティ・メディアがロンドンに設けたF1新本部の会議室にドイツが生んだ伝説的元F1ドライバーであるミハエル・シューマッハにちなんだ名称を付けることを明らかにしている。
「ミハエルはこのスポーツにおいてたくさんの信奉者を持つ人物だ」
そう語ったキャリーは、次のように付け加えた。
「彼はF1のレーシングドライバーの中でも究極的な存在だ。だから、我々は彼にちなんだ名称を会議室のひとつに付けることで敬意を表したいと思っている」