レッドブルが、ダニール・クビアト(トロロッソ)と来季の契約を更新しないことを決めたようだ。クビアトの母国ロシアの『Izvestia(イズベスチア)』が伝えている。
■大きな挫折を味わったクビアト
レッドブルの育成ドライバーであったクビアトは19歳だった2014年にトロロッソでF1デビュー。そして、フェラーリへ移籍したセバスチャン・ベッテルの後任として2015年にはトップチームであるレッドブルのシートを獲得。まさにとんとん拍子でF1の出世街道を走ってきていた。
ところが、今年の第4戦ロシアGP後にトロロッソのマックス・フェルスタッペンと入れ替えに再びトロロッソへ降格されるという屈辱を味わうこととなっていた。
その後クビアトがレッドブルとの契約解消を考えているという報道も行われていたが、少し前にはレッドブルのドライバー育成責任者であるヘルムート・マルコも、トロロッソのチーム代表であるフランツ・トストも、クビアトが今後もトロロッソにとどまる可能性を示唆していた。
■大きな挫折を味わったクビアト
だが、そうした状況に変化が起こってきているようだ。
「レッドブルはトロロッソへ戻ったことによってクビアトが奮起することを期待していたんだ。彼にかかっていたプレッシャーを和らげることでね」
レッドブルに近い位置にいるとされる匿名の関係者は『Izvestia(イズベスチア)』にそう語り、さらに次のように続けている。
「彼には、コンスタントにポイントを取り、サインツ(トロロッソ)の手本になることが期待されていた」
「ところが、(降格後)これまでの7レースではダニールはチームメート(サインツ)に太刀打ちできていなかった。こうした最近の状況によって、ヘルムート・マルコも最終的に契約を更新しないことに決めたようだ」
クビアトがトロロッソに戻ったスペインGP(第5戦)から先週末に行われたハンガリーGP(第11戦)までの7レースのうち、サインツが6レースで合計26ポイントを稼いだのに対し、クビアトは2レースで合計2ポイントしか獲得できていない。その差は歴然だ。
■来季はウィリアムズ移籍の可能性も?
『Izvestia(イズベスチア)』は、2017年のトロロッソのシートに一番近い位置にいるのは、現在レッドブルの控えドライバーを務める20歳のフランス人ドライバー、ピエール・ガスリーだろうと伝えている。
また、22歳のクビアトに関してはウィリアムズへ移籍する可能性もあるようだと付け加えている。
この件に関して、レッドブルはまだ何もコメントを行っていない。