新予選方式の修正案に反対したのはマクラーレンとレッドブルだけではなかった。
今週末のF1バーレーンGP(4月3日決勝)でも開幕戦オーストラリアGPで不評を買った新予選方式が継続実施されることになったが、30日(水)には、マクラーレンとレッドブルが統括団体FIA(国際自動車連盟)が提案した予選方式修正案に反対票を投じたことで、結果的にバーレーンでもオーストラリアと全く同じ形式で予選が行われることになったと報じられていた。
■トロロッソとウィリアムズも反対していた
だが、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が報じたところによれば、トロロッソとウィリアムズもFIAが諮ったQ1とQ2は新方式のままでQ3だけを2015年までの方式に戻すという案に反対票を投じていたという。
今回の予選方式問題に関し、F1競技委員長を務めるFIAのチャーリー・ホワイティングは次のように語っている。
「ストラテジーグループ、F1委員会、そして世界モータースポーツ評議会が、シーズン開幕前に新方式を承認したんだ」
「我々はそれを修正することはできる。だが、古いルールに戻すことはできない」
■FIAのリーダーシップ欠如を批判するイギリスメディア
一方、『Telegraph(テレグラフ)』は、今回反対票を投じた4チームを責めるべきではないと次のように書いている。
「あれはFIAの失敗だった。チームに2015年の予選方式に戻すという選択肢を与えなかったことで、全体の意思統一ができなくなってしまったのだ」
「FIAのリーダーシップ不足も、現在の憂うべき潮流に合致するものだ」
■またもさえない予選になるだろうとウェバー
ともあれ、4月2日(土)に行われるバーレーンGP予選も、ファンはまたメルボルンで起きてしまったのと同じような盛り上がりに欠けるセッションとなってしまう可能性が大だ。
2013年までレッドブルで活躍し、現在はポルシェからWEC(世界耐久選手権)に参戦しているマーク・ウェバーは『Daily Mail(デイリー・メール)』に次のように語った。
「これはショックだよ。僕たちはいい気分でメルボルンを後にしたんだ。うまく機能していた以前のシステムに戻すことが決まったと思っていたからね」
母国オーストラリアで開催された2016年F1開幕戦の表彰式でインタビュアーを務めたウェバーは、次のように付け加えた。
「だけど、そうはならなかったし、またメルボルンのシナリオに戻ってしまう。あれではどんなにうまくやっても、僕たちのころの予選と同じようにはならないだろうね」