メキシコでは、23年ぶりの復活となるF1メキシコGP(11月1日決勝)開催に向け、着々と準備が進められているようだ。
1992年までF1を開催していたエルマノス・ロドリゲス・サーキットは、今年のレース開催に向けて大規模な改修作業が施されてきている。
かつて大事故が発生することが多かったペラルターダと呼ばれる最終コーナーは改修され、以前の面影はなくなっているようだ。大きなバンク角を持つユニークなコーナーが消えることに往年のファンはさびしい気持ちを抱くかもしれない。
だが、最近サーキットを訪問したFIA(国際自動車連盟)のF1競技委員長であるチャーリー・ホワイティングは、改修工事の進展具合には満足だとスペインの『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』に次のように語った。
「進展状況や全体的な作業の品質には感心させられたよ」
「私は、ほんの1か月前にもここへ来ていたんだが、その間の進展状況にはめざましいものがある」
そう語ったホワイティングは、11月に予定されているメキシコGP開催までにサーキットが整えられるという「自信を得た」と付け加えている。
折しも10日(金)にFIAの下部組織である世界モータースポーツ評議会の会合がメキシコシティで開催されたこともあり、FIAのジャン・トッド会長もサーキットの視察に訪れていたと伝えられている。
今回のサーキット改修プロジェクトの責任者を務めているのは、近代F1サーキットの設計者として有名なヘルマン・ティルケの事務所に所属するクリスチャン・エップだ。
エップによれば、サーキット施設の改修作業はすでに75~90パーセントが完了しているという。