ホンダは、FIA(国際自動車連盟)から9枚の「トークン」を得た。2015年F1シーズン中、これらのトークンを使ってエンジン改良が可能だ。
今年新たに参入したホンダは、メルセデス、ルノー、フェラーリの3エンジンメーカーと扱いが異なり、2月末をもって、いったん仕様が「凍結」された。
上記3社はシーズン中、32枚の「トークン」を使ってエンジン改良を進めることができる。
一方でホンダは、第1戦オーストラリアGP時点で3社の手元に残るトークンの合計を3で割った数を手に入れた。
各国メディアの報道によると、その数は9枚だという。
他3社の残りトークンについてドイツ『Speedweek(スピードウィーク)』は、メルセデスが7、フェラーリは10、ルノーは12だと伝えている。
以上の合計は29。3で割ると9.66。そこから小数点以下を削って9としたものだ。
ホンダにとっては朗報である。彼らは、初年度から攻めすぎともいえる設計をパワーユニットに施した。ジェンソン・バトン(マクラーレン・ホンダ)はメルボルンで、そんなホンダの姿勢をかばって見せる。
「アグレッシブに行かなきゃウソだ」とバトン。「メルセデスを相手にするならね」
また、開幕早々レッドブルに積んだエンジンがトラブルだらけのルノーにとって、どのメーカーよりも残りトークンが多いのはありがたい。これを有効に使って挽回したいところ。
13日(金)の走行終了後、レッドブルはルノーに対してかなり批判的だった。第1戦オーストラリアGP初日にしてエースのダニエル・リカルドは早くも、シーズン中に使えるエンジンが4機から3機に減ってしまったのだ。
さらに、リカルドの僚友ダニール・クビアトもエンジン・トラブルに見舞われた。チーム代表のクリスチャン・ホーナーによると、クビアトのマシンは14日(土)のフリー走行で「ブレーキング中、逆に加速した」という。
「いくらなんでもマズい」とホーナー。
「トークン」絡みの話題は他にもある。イタリア『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』紙は、一度でもドライバーが使ったエンジンは「性能アップ」を施せないと伝えている。すなわちトークンが使えるのは未使用のエンジンだけだ。
「フェラーリは「エボ1」エンジンを第5戦スペインGP(5/8-10)に持ち込む予定だ。その後「エボ2」をシーズン中盤以降、終盤戦に向けて投入する」とも同紙は報じている。
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