来季トロロッソからF1史上最年少の17歳でF1デビューを飾ることが決まっているマックス・フェルスタッペンが、26日(火)に初めてF1カーの運転を経験した。
母国オランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』紙は、レッドブルではそのフェルスタッペンをF1日本GP(10月5日決勝)の金曜フリー走行で初のF1公式走行をさせることを目指していると報じている。もしそうなれば、9月30日が誕生日のフェルスタッペンは、17歳になったばかりでF1での公式走行を実現することになる。
トロロッソのチーム代表であるフランツ・トストは、ベルギーGP(第12戦)が開催されたスパ・フランコルシャンにおいて、フェルスタッペンが最初に金曜フリー走行に登場するのは「オースティン(アメリカGP/11月2日決勝)かサンパウロ(ブラジルGP/11月9日決勝)、あるいはアブダビ(最終戦アブダビGP/11月23日決勝)になるだろう」と語っていた。
だが、レッドブルではフェルスタッペンのF1公式走行デビューを早めようとしているのかもしれない。すでにフェルスタッペンに対するF1ドライバーへの育成プログラムは想定以上のピッチで進められている。
マックスの父親であり、かつてミナルディなどで活躍した元F1ドライバーのヨスは次のように語った。
「マックスはちょっとしたお披露目をするためにイギリスにいるよ」
フェルスタッペンは、26日(火)にイギリスのロッキンガムでトロロッソのカラーリングが施されたレッドブルの2011年型車でF1カーの初走行を体験。これは今後母国オランダのロッテルダムで予定されているデモンストレーション走行に備えてのことだとされている。
父親のヨスは今回のF1カー走行に関し、次のように続けた。
「これはテストではないんだ」
「今日(26日)は、彼はストレートを往復走行しただけだよ。F1カーに慣れるためにね」
レッドブルのドライバー育成責任者であるヘルムート・マルコは、今回のフェルスタッペンの走行について次のように語った。
「すべて順調に運んだよ。マックスはすべてをうまくこなした。でもそれは期待していた通りのことだった」
『Bild(ビルト)』にそう語ったマルコは、次のように続けた。
「マックスと話をしてみればすぐに分かるが、彼は自信に満ちた若者であり、自分が何をしているかということをはっきりと理解しているよ」
だが、自身もレッドブルの育成プログラムを経て19歳という若さでF1デビューを飾った経験を持っている先輩ドライバーでありF1チャンピオンでもあるセバスチャン・ベッテルは、17歳というフェルスタッペンの年齢とここまでの経験からすれば、そのF1デビューは「ギリギリの線だ」と考えているようだ。
「ある種の限度というものはあるし、マックスはすごく若い」
今週、建設が完了したロシアのF1サーキットで試験走行を行うためにソチを訪れているベッテルは、次のように続けた。
「彼は学校へ行くべきだと思うんだけど、来年はそんなことをする時間はなくなるよね!」
「彼はすでに多くのレース経験を積んでいるし、彼に才能があるのは明らかだ。だから、彼がF1に出られないという理由はないんじゃないかな?」とベッテルは付け加えた。