NEXT...F1開催スケジュール

【速報】F1、アンドレッティの参戦を拒否!焦点は「競争力」と「商業的価値」 2028年に「GMワークス」チームなら参戦余地あり

2024年02月01日(木)0:39 am

F1は、アンドレッティの2025年または2026年からF1参戦を拒否したと発表した。しかし、2028年から11番目のチームとしての参戦の余地はあることが明らかになった。

■焦点はF1側の商業的メリットだった

FIA(国際自動車連盟)は、2023年10月2日にアンドレッティの技術的能力は参戦に値すると発表していた。

その後、コンコルド協定に定められている「新チーム設立」のプロセスとして、F1オーナーのリバティ・メディアと商業契約を結ぶことが焦点になっていた。

新規参入については、FIAと商業権所有者(リバティ・メディア)の両方が、新規参入者として適切なのかを検討しなければならないと規定されている。

F1側は2023年10月10日に申請者に書簡「プロセスレター」を送り、商業的評価を実施する際の評価プロセス、考慮事項と意思決定プロセスの詳細と質問リストが含まれており、アンドレッティには2023年10月24日に回答を求めた。

2023年12月12日にアンドレッティに、F1のオフィスでの直接会議への招待状を送ったものの、アンドレッティはこの申し出に応じなかった。

■F1として最も重要なのは「競争力を持つこと、特に表彰台やレースでの勝利を競うこと」

F1はプロセスレターで、ファンへの価値、スポーツの名声と評判の価値、チャンピオンシップの競争力のバランス、そして大会の持続可能性の目標など、価値を提供できる幅広い方法について考慮した。

つまり、F1側と既存10チーム側は、11チーム目が参戦することでF1全体に商業的にプラスの価値があるかということだ。

新規参入者(アンドレッティ)がF1側に価値をもたらす最も重要なのは、「競争力を持つこと、特に表彰台やレースでの勝利を競うこと」だという。これにより、ファンが大幅に増加し、放送局やレースプロモーターなどの主要な利害関係者や収入源から見たチャンピオンシップの価値も高まるとしている。

しかし、アンドレッティはF1側にプラスの価値をもたらさないと判断した。

■新規参入者がチームとして成功するには課題が多すぎる

なぜなら、当初はPUの供給を含まないゼネラルモーターズ(GM)との提携を検討し、やがてPUの供給者としてGMと完全なパートナーシップを結ぶという野望を抱いていたが、これは数年間は当てはまらないと判断された。

最初からGMのPU供給をするのであればその信頼性は高まるだろうが、新規参入のPU供給者と新規参入のコンストラクターのペアには、過去数十年間を振り返ると、新しいコンストラクターのほとんどは成功しておらず、克服すべき大きな課題があると判断した。

また、アンドレッティは現行ルールの2025年と新ルールの2026年のどちらにもまったく異なる新車を製造するとしているが、最初の2年間で異なる2台のマシンを製造することが正しくできる根拠はないと判断した。

PUについては当初は既存PUメーカー(ルノーなど)からの供給を受けることを前提としているが、GMの独自PU開発を発表していることから、既存PUメーカー側とは消極的な関係になると判断した。

さらに新しいPUメーカーが参戦することは、大手自動車メーカーのホンダが過去に苦戦してきたように大きな課題でもあり、メーカーが競争力を持つためには何年にもわたる多額の投資が必要になる可能性がある。GMにはこの課題に挑戦できる十分なリソースと信頼性があるものの、成功が保証されているわけではない。

■商業的価値としてF1側にプラスはないと結論

F1側は、アンドレッティが参戦することによってチャンピオンシップに価値をもたらさないことが証明した。新規参入者が価値をもたらす最も重要な方法は、『競争力を持つ』ことだとしているが、アンドレッティは競争力が十分あるとは考えていないと結論づけた。

新チームが既存PUの供給を受けるには、数年間の契約が必要になる可能性があり、短期間のPU供給はプラスよりマイナスが大きいと判断したようだ。

また、ブランドとして、アンドレッティはF1ファンの間ではある程度の知名度があるものの、F1側の独自調査によると、F1側へ与えるメリットよりも、アンドレッティ側にはブランド価値をもたらすとした。

さらに、11番目のチームが参加することになると、レースプロモーター側(サーキット側)に運営上の多額の費用負担がかかり、他のチームの技術的、運営的および商業的スペースが縮小することになるとしている。

これらのことを総合的に判断すると、F1全体の財務にプラスの影響はなく、新規参戦は認められないと結論づけた。

■2028年の参戦なら余地あり

ただし、2028年の参戦については余地ありとした。

GMパワーユニットを搭載した2028年チャンピオンシップへのチームのエントリー申請については、『GMワークスチーム』として、または許容されるすべてのコンポーネントを社内で設計する『GMカスタマーチーム』としてなら、新しいPUサプライヤーがF1に価値をもたらすという点で見解が異なるとして、参戦を再度考慮する余地はあるとしている。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック