2023年F1第10戦オーストリアGP(レッドブル・リンク)の決勝レースが行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウィンで5連勝、通算42勝目を挙げた。2位はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位は15番グリッドから追い上げたセルジオ・ペレス(レッドブル)だった。
●【2023F1第10戦オーストリアGP】決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
フェルスタッペンは9戦を終えて今季7勝目を達成。通算42勝目で伝説のアイルトン・セナの記録を抜き、通算勝利数でも歴代単独5位に立った。レッドブルF1は、開幕戦から9連勝を達成した。
レッドブルと同じホンダRBPTのパワーユニットを搭載するアルファタウリは、角田裕毅が18位、新人ニック・デ・フリースは15位だった。
■角田裕毅がターン1で接触
スタート直後のターン1、イン側に飛び込んだ角田裕毅(アルファタウリ)がエステバン・オコン(アルピーヌ)のリアタイヤに接触しフロントウィングの一部を破損。ターン3はアウト側にマシンを振って数台をパス。ターン4でもエステバン・オコン(アルピーヌ)をブレーキングでパスしようとアウト側に出るが、ブレーキングを遅らせすぎたのか、前が渋滞していたことやフロントウィングの一部を破損していることが影響したのか、止まることができず接触を避けてコースアウトしてしまった。
すると直後にセーフティカーが入った。ターン1の角田の落としたデブリを回収するためだ。コースマーシャルがターン1での安全で迅速な回収のため、ドライバーたちはピットレーンを走行した。
その後、セーフティカーが入ると、フェルスタッペンは2番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)を引き離す。
後方スタートのセルジオ・ペレス(レッドブル)は12番手まで順位を上げてきた。
5番手ランド・ノリス(マクラーレン)は目の前のルイス・ハミルトン(メルセデス)がトラックリミットを超えていると無線で“報告”するが、レースコントロールからはまだ何もアクションはない。
10周目
ペレスはジョージ・ラッセル(メルセデス)を抜いて10番手に浮上した。
ハミルトンはトラックリミット違反で3度もタイム抹消処分を受けた。カルロス・サインツ(フェラーリ)も同様だ。
12周目
ハミルトンにはスポーツマンらしくないとしてブラック&ホワイト(黒白旗)の警告旗が出された。
■バーチャルセーフティカー
14周目
バーチャルセーフティカーが出された。ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)がコース上で停止し、彼のマシンの後部から煙が出ている。
ノリスとハミルトンはピットレーンに入り、ハードタイヤに交換した。現在、多くのドライバーが次々とピットレーンに入っている。
16周目
タイヤ交換のタイミングで順位が入れ替わった。角田裕毅は8番手に浮上した。
17周目
トラックリミット違反を繰り返したハミルトンに5秒ペナルティが出された。
19周目
トラックリミット違反を繰り返した角田裕毅に5秒ペナルティが出された。
20周目
ローガン・サージェント(ウィリアムズ)とピエール・ガスリー(アルピーヌ)のピットレーンでのインシデントについて記録された。
21周目
サインツがペレスをかわす。アルボンがマグヌッセンを抜き去り、オコンが彼を追い抜き、ウィリアムズのドライバーでアタックしている。ハミルトンはペレスのすぐ後ろに4位につけている。
22周目
トラックリミット違反を繰り返しているカルロス・サインツ(フェラーリ)にスポーツマンらしくないとしてブラック&ホワイト(黒白旗)の警告旗が出された。
これ以上トラックリミット違反を繰り返すと他のドライバー同様5秒ペナルティが科せられることになるため、フェラーリは「気を付けろ」と忠告した。
24周目
ハミルトン「ペレスがターン10で出たよ!彼にはペナルティは出されないのか?」と無線で告げ口する。
25周目
フェルスタッペンがピットインしてミディアムからハードタイヤに交換し、3番手でコースに復帰した。
オコンに5秒ペナルティが出された。ピットレーンでの接触についてだ。
26周目
セルジオ・ペレス(レッドブル)がミディアムタイヤに交換し、10番手でコースに復帰した。目の前にはアレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)がいる。
29周目
カルロス・サインツ(フェラーリ)に2回目の5秒ペナルティが出された。
角田裕毅が審議中になった。どうやらピットイン中に5秒ペナルティを適切に消化しなかったようだ。
33周目
アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)やピエール・ガスリー(アルピーヌ)など多くのドライバーにブラック&ホワイト(黒白旗)の警告旗が出されている。
トラックリミット違反祭りとなっており、大きく順位が変動しそうだ。
35周目
ターン3、フェルスタッペンがシャルル・ルクレール(フェラーリ)をイン側からオーバーテイクしてトップに立った。ルクレールも無駄な抵抗はしなかった。
36周目
アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)に5秒ペナルティが出された。
デ・フリースとマグヌッセンがホイール・トゥ・ホイールのバトルで、マグヌッセンはグラベルに押し出されてしまい、順位が入れ替わった。
37周目
ランス・ストロール(アストンマーティン)にブラック&ホワイト(黒白旗)の警告旗が出されている。
5番手ルイス・ハミルトン(メルセデス)にフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)がじわじわと近づいている。両者は2.5秒差だ。
38周目
アロンソはハミルトンに急速に迫っているが、アロンソの後方にはペレスも迫っている。ハミルトンは明らかに苦戦していて、チーム無線では不満を述べており、ハミルトンを落ち着かせるためにトト・ヴォルフ代表が無線で落ち着かせようと出てきた。
39周目
ニック・デ・フリース(アルファタウリ)に5秒ペナルティが出された。ケビン・マグヌッセン(ハース)をグラベルに押し出したと判断された。
43周目
ピエール・ガスリー(アルピーヌ)に5秒ペナルティが出された。トラックリミット違反だ。
ハミルトンがピットインし、5秒ペナルティを消化してミディアムタイヤに交換をした。8番手でコースに復帰した。
47周目
続々とタイヤ交換をしていき、現在の順位は、フェルスタッペン、ルクレール、ペレス、サインツ、ノリス、アロンソ、ハミルトン、ラッセル、ストロール、ガスリーまでがトップ10だ。角田裕毅が18番手だ。
48周目
ルクレールがピットインしたため、フェルスタッペンとペレスのレッドブルF1勢がワンツー体制となった。しかし、ペレスはミディアムタイヤからミディアムタイヤへと変更していて、もう一度タイヤ交換をする必要がある。
50周目
フェルスタッペンがピットインして、ミディアムタイヤに交換した。このまま走りきるだろう。後続とは十分なマージンがあったため、ペレスの5秒前でトップでコース復帰している。
51周目
ペレスがピットインしてハードタイヤに交換し、5番手でコースに復帰した。これでフェルスタッペン、ルクレール、サインツ、ノリス、ペレスというトップ5だ。15番手スタートのペレスは表彰台に上がれるだろうか?
53周目
ペレスが1:08.111のファステストラップを叩き出して追い上げる。
54周目
角田裕毅に10秒ペナルティが出された。7回のトラックリミット違反を犯したということだ。
56周目
ターン4でペレスがノリスをあっさりとパスして4番手に浮上。次のターゲットは目の前のサインツだ。
58周目
ターン3でペレスが仕掛けるが、サインツが防御する。
59周目
ターン3で再びペレスが仕掛けるが、サインツが防御するが、2台は並びながらターン4へ。しかし、DRS検知ポイントでペレスが前に出てしまったため、次のターン4まではサインツがDRSを使用し、ポジションを守った。
62周目
DRSを使用したペレスが、ターン4でサインツをパスし、3番手に浮上した。
63周目
ペレスの前のルクレールは13秒前にいる。残りは8周だ。
65周目
16番手から20番手の4台がパックになっている。マグヌッセン、ボッタス、角田裕毅、ピアストリだ。
66周目
ローガン・サージェント(ウィリアムズ)に5秒ペナルティが出された。
67周目
16番手争いをしていたケビン・マグヌッセン(ハース)に5秒ペナルティが出された。
69周目
トップのフェルスタッペンがピットインしてソフトタイヤに交換し、余裕でコースに復帰した。ファステストラップ狙いとなる。
70周目
フェルスタッペンは左右にウェービングしながらタイヤを温め、最終周のファステストラップに備える。
71周目
フェルスタッペンがファステストラップを叩き出して優勝!
2位はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位はセルジオ・ペレス(レッドブル)だった。ペレスは黒白旗が出されていたが、トラックリミット違反をしないように走りきった。
トラックリミット違反による5秒ペナルティが多く、タイヤ交換などで順位がめまぐるしく変動したレースだった。
■F1オーストリアGP決勝レース
1 M.フェルスタッペン(レッドブル)
2 C.ルクレール(フェラーリ)
3 S.ペレス(レッドブル)
4 C.サインツ(フェラーリ)
5 L.ノリス(マクラーレン)
6 F.アロンソ(アストンマーティン)
7 L.ハミルトン(メルセデス)
8 G.ラッセル(メルセデス)
9 P.ガスリー(アルピーヌ)
10 L.ストロール(アストンマーティン)
11 A.アルボン(ウィリアムズ)
12 E.オコン(アルピーヌ)
13 L.サージェント(ウィリアムズ)
14 G.ジョウ(アルファロメオ)
15 N.デ・フリース(アルファタウリ)
16 V.ボッタス(アルファロメオ)
17 L.ノリス(マクラーレン)
18 角田裕毅(アルファタウリ)
19 K.マグヌッセン(ハース)
20 N.ヒュルケンベルグ(ハース)