3年ぶりにインテックス大阪(大阪国際見本市会場)で開催された『第26回大阪オートメッセ2023』は、2023年2月10日(金)から12日(日)までの3日間で205,462人が来場したと発表した。
国内の自動車メーカーなどが多くのカスタムカーを展示し来場者を楽しませていたが、海外メーカーも負けてなく、特に中国のEVメーカー『BYD(ビーワイディー)』や韓国の『Hyundai(ヒョンデ)』は注目を集めていた。
■ホンダ
ホンダはF1の展示こそなかったものの、2024年のSUPER GTシリーズGT500クラス用にF1でもおなじみのHRCが開発中のコンセプトモデル「CIVIC TYPE R-GT CONCEPT(シビック タイプアール ジーティー コンセプト)」を中央に展示。さらにホンダ独自の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」搭載モデルなども展示した。
■トヨタ:
トヨタはGAZOOレーシングブースでは、WRCでも活躍中の『GRヤリス RZ』や話題のハチロクを展示。東京オートサロンで豊田社長が発表して話題になった2台のハチロクだが、大阪オートメッセでも水素エンジンの『AE86 H2 Concept(水素エンジン車)』と、EVモデルの『AE86 BEV Concept(電気じどう車)』を展示した。
『AE86 H2 Concept(水素エンジン車)』は、後方にMIRAIの高圧水素タンクを2本搭載、その他インジェクター、燃料のデリバリー、プラグなど改造規模を最小限にとどめ、音や振動といった内燃機関のもつ魅力を楽しみながら走行可能な車両として開発した。
『AE86 BEV Concept(電気じどう車)』は、LEXUSで培ってきた電動化ノウハウを活用し、AE86のボディや車重の軽さ、前後の重量バランスは極力維持しつつも、BEVの特徴である高い駆動力やマニュアルトランスミッションの採用により従来以上の走りの楽しさを感じられる車両を目指して開発。また、タンドラHEV用のモーターやプリウスPHEV用のバッテリーなどを使用し、既販車の電動化技術を最大限生かしている。
今後、旧車のボディを生かして、水素エンジンやEVエンジンにカスタムして乗り続けるのが一般化する可能性を感じさせた。
■中国のBYD
BYDは現地で試乗会をしていたが、オープン直後にその日の予約が埋まるほどの人気で、展開されていたブースでも多くの来場者が車内をのぞき込むなど注目度も高かった。
2023年1月31日(火)に発売された新型e-SUV「BYD ATTO 3(ビーワイディーアットスリー)」の内装デザインは洗練された印象で、近未来を感じさせる。現在、関東限定(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)で1カ月間試乗できるキャンペーンを展開中だ。
■韓国のヒョンデ
ヒョンデはEV自動車『IONIQ5(アイオニック5)』を展示。内装は非常に洗練され、フロントに配置された操作パネルもスマホのように直感的でストレスなく操作がしやすかった。
ヒョンデは、以前ヒュンダイという名で日本に参入・撤退した経験を持つが、昨年、走行時に⼆酸化炭素等の排出ガスを出さないEVや燃料電池自動車(FCEV)を投入し、ヒョンデという韓国の読み方に変えて日本に再参入。2022年7月には京都のタクシー会社エムケー(MK)と提携し、環境モデル都市・京都市にてEVの『アイオニック5』をタクシーとして50台導入すると発表し、すでに京都市内で運用中だ。
MKはタクシーの車種選定の際、世界・イギリス・ドイツのカー・オブ・ザ・イヤーを受賞し「ヨーロッパで非常に評価が高い」アイオニック5の「車内空間の快適さ」を実感し導入を決定したという。
■レカロはPC用チェア
自動車用シートで有名な『レカロ(RECARO)』では、自動車用シートと併せてワーキングチェアを展開していた。最近はレーシングカーのような見た目のゲーミングチェアが流行っているが、自動車用シートでノウハウがあるレカロは「座り心地、疲れ、耐久性が全く違う」ようだ。
通常のワーキングチェアや見た目が似ていて価格もリーズナブルなゲーミングチェアと比較しても、座り心地や耐久性が違い、特に長時間座っていても腰が楽だということから、官公庁でも採用されているという。
自動車用のシートは温度環境も様々で、数年でへたってしまったり、表面が毛羽立ってり剥がれてボロボロになっては安全性にも関わるため、オフィス用のイスやゲーミングチェアとは比べものにならないほどの非常に厳しい試験をクリアしているとのこと。
レカロではオフィスチェアとしてファブリックとレザーを展開しているが、実は自動車用シートも下のキャスターを別途購入すればオフィスチェアとして使えるとのことだ。価格もそれなりにするが、在宅勤務でワーキングチェアを検討している人にとっては候補リストに入れてもいいだろう。
■ヨコハマタイヤは実物大ミニ四駆
ヨコハマタイヤは、アドバンカラーの1/1スケールモデル、実物大ミニ四駆を展示。タミヤとヨコハマタイヤのコラボレーションによって生まれた巨大な「ADVAN エアロ アバンテ リミテッド」は、実際にドライバーが乗り込んでサーキットを180km/hで走ることができる。
さすがに1/1スケールモデルは販売されていないが、通常のミニ四駆は2500円で販売されていた。