NEXT...F1開催スケジュール

レッドブルのペレス「全力を尽くしたから2022年F1シーズンには満足だ」レッドブルのマルコ「フェラーリの戦略がうまくいったのは想定外だった」

2022年11月21日(月)18:07 pm

セルジオ・ペレス(レッドブル)が、目標としていた2022年のドライバーズランキング2位には届かなかったものの、今シーズンには「満足している」と語った。

●【2022年F1チャンピオンシップ・ランキング】F1第22戦アブダビGPは年間ランキングと同じ結果となった

■ドライバーズランキング1位2位独占はならなかったレッドブル

2022年のドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルの両方を獲得したレッドブルだが、最終戦アブダビGPに向けての目標は、ペレスをシャルル・ルクレール(フェラーリ)の前でフィニッシュさせ、ドライバーズランキング2位でシーズンを終わらせることだった。

もしそれが達成できていたならば、レッドブルとしてはチーム史上初の記録となっていたはずだ。

しかし、レース終盤には2回ストップ作戦をとったペレスが1回ストップ作戦のルクレールをかなり追い上げたものの、最終的に追い付いてオーバーテイクするには至らなかった。その結果、ペレスはルクレールに3ポイント差で敗れてランキング3位が確定してしまった。

■ペレスを助けなかったフェルスタッペンに批判も

今季のF1第21戦サンパウロGPでは、フェルスタッペンがチームからペレスを前に出すように指示されたものの、これを拒否したことが大きな論争を巻き起こしていた。

そして、先週末のアブダビでも、ポールポジションからスタートし、常にトップを走行していたフェルスタッペンは、その後ろでルクレールと2位争いを行っていたペレスを積極的に助けようとはしなかった。

ファンやメディアの中には、今回もそうしたフェルスタッペンに対して批判的な者もいるようだ。

だが、ポール・トゥ・ウィンを飾り、1シーズンの勝利数を史上最多記録となる15勝に伸ばすことに成功したフェルスタッペンは、レース後にそのことについて質問されると次のように答えた。

「ブロックすることはできるかもしれないけれど、それはフェアなレースなのかな?」

「僕は、それはシーズンを締めくくるのに一番いい方法ではないと思うよ」

■フェルスタッペンにも年間勝利数記録を伸ばす目標があった

マックスの父であり、自身も元F1ドライバーであるヨス・フェルスタッペンは、先週末のレースはマックスにとってもシーズン15勝という記録を作るという目標があったわけだし、彼もそれを達成するために自分のレースをしていたのだと『Viaplay(ヴィアプレイ)』に次のように語った。

「もちろん、誰もが選手権の2位と3位の争いに注目していた。だが、私にとって一番重要だったのはもちろんマックスだった」

「1年で15勝というのは非常に特別なことだから、そのことを本当に楽しまないとね」

■ペレスにはタイヤマネジメントの問題があった

一方、オランダGPの運営責任者を務める元F1ドライバーのヤン・ランマースは、ペレスが最終的にランキング2位に手が届かなかったのは、そのドライビングにも問題があったのだと考えている。

「ペレスは第2スティントでかなり速いタイムを出した。だが、その後タイヤがだめになってしまったんだ」

『NOS(オランダ放送協会)』にそう語ったラマースは、ルクレールと同じ1回ストップ作戦で最後までライバルたちに付け入る隙を与えることなくトップチェッカーを受けたフェルスタッペンに言及しながら次のように続けた。

「マックスはレース終盤に自己最速タイムを出しているんだ。だから、彼の方がかなりうまくタイヤを扱えていたのがわかるよ」

「もちろん、ほかのドライバーが選手権2位をくれなかったと怒ってもかまわないが、ある時点で、それは自分自身でやらなければならないんだ」

「私は、普通のレース状況だと思っていたよ」

■フェラーリの戦略がうまくいったのは想定外だったとヘルムート・マルコ

レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)も、ペレスの問題は「最初のスティントで少しばかりハードにプッシュしすぎた」ことだったと語り、オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』に次のように続けている。

「そのため、我々は予定より早く彼をピットに入れなければならなかったんだ」

「それに、フェラーリの戦略がうまくいったことにもかなり驚いたよ。我々はそのことをまったく考慮に入れていなかったんだ」

「さらに、ハミルトン(メルセデス)をオーバーテイクする必要もあった。そうでなければ、それで十分だったはずだ」

「結局のところ、今年はもうこの結果に満足しなければならないよ」

そう語ったマルコは、ブラジルでフェルスタッペンがペレスを前に出さなかったことが問題となったものの、もしそうしていたとしても、アブダビでの結果からすれば、ペレスがランキング2位となるのは無理だったのだと次のように付け加えた。

「ペレスのことは残念だ。だが、ブラジルでもし順位を入れ替えていたらという疑問に関しては、ルクレールはチェコよりも多く勝利しているから、それは無駄だったということだ」

■「来年はさらに強くなって戻ってくる」とペレス

ペレス自身も、この結果を受け止めているようだ。

『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』から、ランキング2位を逃したことについて質問されたペレスは、次のように答えた。

「そういうことだってあるさ」

「最終的に、僕は満足しているよ。僕たちは全力を尽くし、僕も全力を尽くした。素晴らしい瞬間や戦いがあった」

「今シーズンの僕はタイヤマネジメントに何度も問題を抱えてしまったから、来年はそれを改善できるといいね」

そう語った32歳のメキシコ人ドライバーは、次のように付け加えた。

「絶対に、さらに強くなって戻ってくるつもりだよ」。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック