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F1が「Wシリーズ」とは別の低コスト女性シリーズ「F1アカデミー」を2023年から開始!全15台21レース。目標は3年以内にF3表彰台!

2022年11月18日(金)23:27 pm

F1は2023年シーズンから女性だけのカテゴリー「F1アカデミー」を起ち上げると発表した。

このF1アカデミーは、Wシリーズ、F1、F2、F3などより高いレベルに進むために、若い女性ドライバーを育成することを目指している。今シーズン終了前に財政難になったWシリーズとは別のカテゴリーだ。

■全15台、7大会21レース

この新シリーズは、既存のF2とF3の5チームが運営し、各チームは3台のマシンを投入、計15台がグリッドに並ぶ予定だ。初年度となる2023年は7大会で各3レースずつ、計21レースと15日間の公式テストが予定されており、2023年のカレンダーは順次発表される予定だ。

■マシンは?

シャシーは「Tatuus T421」、エンジンはオートテクニカが供給する165馬力のターボエンジンで、タイヤはF1グローバルパートナーのピレリが供給する。

■運営コストは?

新シリーズは、ブルーノ・ミシェルCEOのフォーミュラ・モータースポーツ・リミテッド(Formula Motorsport Limited)が運営する。気になるコストについては、F1が1台あたり15万ユーロ(約2,100万円)を補助し、ドライバーは同額(同レベルのシリーズと比較して通常より数分の一のコスト)を負担、残りの予算はチームが負担することになるという。

■シリーズの目的は?

このシリーズの目的は、若い女性ドライバーがモータースポーツの最高レベルに到達する機会と可能性を最大限に生かし、現在ゴーカートや他のジュニアカテゴリーにいる才能ある若い女性に、F3、F2、F1へのピラミッドに参加する前に必要な基本レベルの経験の場を提供することだ。

なぜシリーズを作ったのか?それは、若い女性ドライバーがF1へのピラミッドに参戦する際に直面する障壁を調査した結果、同年代の男性ドライバーと同じだけの経験を積んでいないことが明らかになったためだ。

よって、F1アカデミーの目標は、この男女差を埋め、女性ドライバーにより多くの走行時間、レース、テストを提供することだ。

また、モータースポーツ界で若手ドライバーの育成に定評のある既存のプロチームと協力することで、エリートドライバーに必要な技術、フィジカル、メンタルのスキルを身につけることで、レーシングドライバーとしての成長に繋げていきたい狙いだ。

F1の意図は、意欲的な若い女性ドライバーがその潜在能力を発揮するためのベストな機会を確保することであり、F3に参戦し、ランクアップしていくための重要な第一歩を踏み出すことである。

■Wシリーズは?

気になるのは財政難に陥ったWシリーズだが、こちらについては「ドライバーに素晴らしいプラットフォームを提供し続けている」と述べるに留まった。

またF1アカデミーは、次世代の若い女性ドライバーに新たなルートを追加することを目的としており、彼女たちは多くの走行時間を経験することで基礎的な経験を積める環境でレースに臨める。

■ステファノ・ドメニカリCEOは「F1に多くの多様性とルートを」

F1のステファノ・ドメニカリCEOは、「F1は、この素晴らしいスポーツに、より多くの多様性とルートを生み出すために、できる限りのことをしたいと考えている」と述べている。

「F1アカデミーは、若い女性ドライバーのレースキャリアをサポートし、F3、できればF2、そして最高峰のF1へと進むために必要なすべてを提供する包括的なプログラムを通じて、彼女たちの野心を実現する最高の機会を提供するものだ」

「チャンスは多ければ多いほど良く、これはドライバーに対して成功するための新たなルートを提供するためのものだ」。

■3年以内にF3で女性ドライバーが表彰台を

F1アカデミーを運営するブルーノ・ミシェルCEOは、次のように述べている。

「我々の目標は、今後2〜3年の間にF3のグリッドに女性ドライバーを送り出し、彼女たちがすぐにポイントや表彰台に挑戦できるようにすることだ。近い将来、この分野を拡大させることが目標だ。このカテゴリー(F1アカデミー)が、より多くの若い女性たちが最高レベルのモータースポーツに参戦するきっかけになることを願っている」。

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