フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットが、昨年までF1レースディレクターを務めていたマイケル・マシを解任したFIA(国際自動車連盟)の判断を支持した。
昨年のF1最終戦アブダビGP決勝で劇的な逆転劇を生むレース運営を行ったことで大きな批判を受けていたマシだが、FIAの新会長となったモハメド・ベン・スレイエムはこのほどマシを解任し、その後任としてニールス・ヴィティッヒとエドゥアルド・フレイタスの2人を新たなF1レースディレクターに指名したことを発表。この2人は今後交替でF1レース運営に携わることになる。
さらに、その2人をハービー・ブラッシュがシニアアドバイザーとしてサポートすることになる。ブラッシュは、2019年シーズン開幕直前に急逝したチャーリー・ホワイティングの下で、1995年から2016年まで副レースディレクターを務めていた人物だ。
2019年から2021年までF1ディレクターを務めてきたオーストラリア出身のマシには、今後FIA内で新たなポジションが用意されるという。
ロシアの『Match TV(マッチTV)』でF1解説者を務めるアレクセイ・ポポフは、マシがF1レースディレクターを解任されたのは18日(金)に2022年型F1マシンを発表することになっているメルセデスへの“贈り物”だと皮肉めいたコメントを行っている。
だが、ビノットはFIAの今回の決定を支持しているようだ。
「我々は皆、FIAが正しい決断を下すと信頼しなければならない。だから、私はこの刷新を支持するだけだ」
そう語ったビノットは次のように付け加えた。
「最も重要なのは、FIAが何の制約も受けずに独立性を保つことであり、そのためには全面的相互信頼が必要なんだ」