今週末のF1最終戦アブダビGPに望まれるのは「フェアでクリーン」なタイトル決着
今週末のF1最終戦アブダビGP（12日決勝）では「フェアでクリーン」な戦いが展開されることを誰もが願っている。
8ポイント差でルイス・ハミルトン（メルセデス）をリードして先週末の第21戦サウジアラビアGPに望んだマックス・フェルスタッペン（レッドブル・ホンダ）だが、強引とも見えるドライビングや戦略を展開したものの、結局ハミルトンに優勝とファステストラップポイント獲得を許し、最終戦を前に2人のポイント数がついに並んでしまった。
今週末にヤス・マリーナ・サーキットで行われるアブダビGP決勝を先にゴールした方が文句なしに2021年のF1チャンピオンとなるわけだが、仮にフェルスタッペンとハミルトンがいずれもリタイアするなどしてノーポイントで終えることになれば、今季の優勝回数が多いフェルスタッペンがチャンピオンに輝くことになる。
しかし、仮にフェルスタッペンが明らかにわざとハミルトンにマシンをぶつけたり、あるいはぶつかるように仕向けたりしたような場合には、FIA（F1統括団体の国際自動車連盟）がフェルスタッペンのポイントを剥奪する処分を与える可能性もあると考えられている。
こうした中、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、今週末に行われる2021年F1最終戦アブダビGP（12日決勝）でのタイトル争いが「クリーンでフェア」なものになることを願っていると次のように語った。
「我々はコース上でタイトルを勝ち取りたいと思っている。レースコントロール（FIAの判断）やグラベルで決まるのではなくてね」
「私は、アブダビではフェアでクリーンなレースが行われるよう望んでいるよ」
一方、レッドブルのライバルであるメルセデスを率いるトト・ヴォルフ（チーム代表）は、サウジアラビアでのフェルスタッペンのアグレッシブなドライビングについて質問されると次のように答えている。
「ある意味で、私にも理解はできるよ。彼は初のF1タイトル獲得のために戦っているのだからね」
「そして、あのレースでは多くの混乱があったし、私から見れば限界を超えていたと思える瞬間が何度もあった。しかし、それでも私はあのレースを大げさに再評価しようとは思っていないよ」
ともあれ、最終的にフェルスタッペンとハミルトンのどちらが今年のチャンピオンになるのか、全世界の目が今週末のアブダビに向けられるのは間違いないだろう。
そして、それはほかのF1現役ドライバーにとっても同じようだ。
アラブ首長国連合で行われているドバイ国際博覧会でのスポンサーイベントに姿を見せたカルロス・サインツ（フェラーリ）は次のように語った。
「またすごい戦いになると思うよ。ものすごい接近戦にね」
「僕は、2人のドライバーがフェアに戦い、お互いに誠実であること、そして僕たちみんなが見応えのあるF1シーズンのフィナーレを楽しむことができるよう願うだけさ」
