セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)が、もっと真剣に環境問題に取り組まなければ「F1は消えてしまうだろう」と訴えた。
2010年から2013年にかけて4年連続でF1チャンピオンとなった実績を持つベッテルだが、最近では環境問題に積極的に取り組んでいることで知られている。
そのベッテルはこのほど、母国ドイツの『Neuen Osnabrucker Zeitung(ノイエン・オスナブリュッカー・ツァイトゥング)』に次のように語った。
「F1は環境に優しくはない。それは疑う余地もないよ」
「だけど、僕たちはスペクタクルや情熱を失うことなく、F1をより環境に優しいものにする技術や機会がある時代に生きている」
「現在、F1の未来を変えるための話し合いがたくさん行われているし、それは重要なことだと思う。そうでなければ、僕はあまり楽観的にはなれないよ」
「もし何も代わらなければ、F1は消えてしまうかもしれないよ」
ベッテルは、現在のF1の大きな欠点のひとつはエンジンの基本構造にあると主張している。
「現在のレギュレーションはとてもエキサイティングだし、エンジンはとても効率的だ。だけど、それは役に立たないんだ」
そう語ったベッテルは次のように付け加えた。
「新車を買うとき、こういうエンジンは買えないからね」
ベッテルは、F1が化石燃料からの脱却を進めていることを歓迎しつつも、あまりにもバイオ燃料の将来性に焦点を合わせ過ぎていると考えている。
「僕は合成燃料のファンだし、F1にはそれをもっと活用してもらうことを期待している」
「来シーズンは10パーセントの合成燃料を使用することになるけれど、これは革命とは言えないよ。それはすでにガソリンスタンドで買えるんだ。F1はテクノロジーのリーダーとしてもっと頑張らなければならない」
「僕たちは、先に進んで道を示すのではなく、対応しているだけだよ。大きな変化が起きるのは2025年か2026年になりそうだし、そうなるとあと5年は全く進展がないことになる」
そう語ったベッテルは次のように締めくくっている。
「その間に世界中で様々な変化が起こり、僕たちのスポーツに大きなプレッシャーを与えてくれるといいんだけれどね」