2020年F1第5戦70周年記念GP(シルバーストーン・サーキット、2020年8月7日〜9日)フリー走行3回目が日本時間8日19時から行われた。
●【FP3結果】F1第5戦70周年記念GPフリー走行3回目のタイム差、周回数
各車は決勝レースに向けてできるだけハードタイヤ(ホワイト)を残したいため、ソフトタイヤ(レッド)を中心に走行を進め、ミディアムタイヤ(イエロー)の使用率も低かった。
ソフトタイヤでの走行が続くが、現代マシンで走行するとマゴッツ、ベケッツをアクセル全開で抜ける時、5.4Gもの負荷がドライバーにかかってくる。
このセッションでハードタイヤを使用したのはフェラーリとハースの4台のみで、しかも1周しただけのいわゆる皮むきをしただけの走行に留まった。これがタイヤの熱入れにどの程度の違いが出てくるのかに注目したい。
各車はデータ収集のための走行を続け、淡々とプログラムを進めていく。
昨日セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)のマシンがコース上で突然ストップしたことで、フェラーリは機械的な故障として、予防措置としてシャルル・ルクレール(フェラーリ)のクルマのパワーユニットも変更している。ルクレールは良い結果を残しているが、ベッテルだけにトラブルが多発していることには何かの理由があるのだろうか。
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は最初のアタックで3番手タイムを出したものの、チームラジオで不満を伝えた。コース前半の第1セクターでタイヤを使い切ってしまい、後半はタイヤのラバーがなくなってしまったようだ。全開で走ると1周を走りきるのも難しいようだ。
残り20分、ランド・ノリス(マクラーレン)がミディアムタイヤでトップタイムを記録。これは決勝レースを見据えた予選Q2での戦い方に幅が出来るということでもある。この後、チームはどんな戦略を立てるのだろうか。
コース上はアタック中のクルマと、スロー走行をしているクルマの速度差が激しく、混雑していることからアタックを邪魔されてしまうドライバーが多く見られる。フェルスタッペンはクリアラップを取れず、タイムが伸びなかった。
トップタイムはルイス・ハミルトン(メルセデス)、2番手はバルテリ・ボッタス(メルセデス)、3番手はランド・ノリス(マクラーレン)だった。
4番手にはニコ・ヒュルケンベルグ(レーシングポイント)、5番手にランス・ストロール(レーシングポイント)とレーシングポイントが続いた。これが2戦目となるヒュルケンベルグは、チームメイトを上回っていることからマシンの習熟が順調に進んでいるようだ。
レッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンが7番手、アレクサンダー・アルボンは8番手。アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーは11番手、ダニール・クビアトは12番手だった。
Q2でのタイヤ戦略に注目が集まる予選は、この後22時から始まる。
●【FP3ハイライト動画】レッドブル・ホンダのフェルスタッペンは7番手/F1 70周年記念GP