7月にいよいよ2020年のF1シーズンがスタートすることになっている。
だが、新型コロナウイルス対策として無観客でレースが開催されるのはもちろん、現場に入ることができるチームの技術スタッフ数も制限されることになっている。
その結果として、もしもプラクティスセッション中にクラッシュが起きたり、あるいはエンジントラブルが発生したりした場合には、その交換作業にかかる時間はこれまでの2倍ほどになるかもしれない。
レーシングポイントのテクニカルディレクターを務めるアンドリュー・グリーンはドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。
「クルマの作業を一緒に行うことができる人数は限られている。だから、以前のように効率的にできる方法を見つける必要がある」
「ガレージ内でエンジンを交換するためにはこれまでの2倍の時間がかかるだろうと思っている」
さまざまな条件により違いはあるものの、昨年の場合エンジン交換には少なくとも2~3時間が必要となっていた。だが、その倍の時間がかかるということになれば、そのマシンのドライバーが次のセッションに走行できなくなるというケースも想定しておく必要がある。
つまり、2020年にはドライバーもセッション中にクラッシュなどをしないよう、これまで以上に注意を払う必要があるということだ。
グリーンは次のように付け加えている。
「我々のドライバーたちも事故を起こせば以前よりもガレージでの時間がかかることになるのを理解しておく必要がある」