ウィリアムズが生んだ最後のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブが、このチームは決して現在の危機的状況から抜け出すことはできないだろうと語った。
プライベートチームながら、F1ドライバーズタイトルを7回、コンストラクターズタイトルを9回獲得した記録を持つウィリアムズ。だが、ビルヌーブを擁してダブルタイトルを獲得した1997年を最後にタイトルには手が届かなくなっている。
それどころか、2018年と2019年にはコンストラクターズランキング最下位に沈むというまさに危機的な状況に陥ってしまっているのが現状だ。
日頃から歯に衣着せぬ発言をすることで知られているフランス系カナダ人のビルヌーブだが、チーム創設者フランク・ウィリアムズがチーム運営から退いた今、ウィリアムズがかつての栄光を取り戻すことなど絶対できないと辛口のコメントを行っている。
「ウィリアムズはこの危機的状況から絶対に抜け出せないよ」
フランスの『Auto Plus(オト・プリュ)』にそう語ったビルヌーブは、昨年コンストラクターズランキング5位に終わったルノーを引き合いに出しながら次のように続けた。
「彼ら(ルノー)のチームにはリーダーシップにおいて力のある者たちがいるし、彼らは情熱を抱いている。ウィリアムズが以前と同じかどうかは非常に疑わしいよ」
「ルノーがレースについてコメントするとき、彼らは自分たちが全て正しくやれたのかと自問している。ウィリアムズは決してそんなことはしないんだ」
ウィリアムズでは「車椅子の闘将」とうたわれた77歳のフランク・ウィリアムズが今も名目上のチーム代表となっているものの、実際には健康上の問題もあって現場ではチーム副代表を務める娘のクレア・ウィリアムズが全ての采配をふるっている。
近年不振が続いていることで、F1関係者の中にもクレアの手腕に疑問符を付けている者も少なくないようだ。
そのウィリアムズは17日(月)にインターネットを通じて2020年型F1マシンを発表する予定になっている。