ダニエル・リカルドが、つらい2018年シーズンを送ったことが今後に向けての“力”になるはずだと語った。
■8レースをリタイアで終えたリカルド
リカルドは、レッドブルでの最後のシーズンとなった今季はこれまでのキャリアの中で「最もつらい」ものだったと語り、それは「100%間違いない」と付け加えた。
リカルドは今季も持ち前の速さを見せ、第3戦中国GPで優勝を飾ると、第6戦モナコGPではポール・トゥ・ウィンを達成。第19戦メキシコGPでも今季2止めのポールポジションを獲得している。
だが、そのリカルドにとって、今季最大の敵はマシントラブルだったと言ってもいいかもしれない。全21戦で行われた2018年シーズンだが、なんとそのうち8レースでリタイアを喫してしまったのだ。もちろんこれは今季の参戦ドライバー中最多だ。
「対照的だったよ。モナコではすごくよかったけれど、リタイアも多かった。精神的には試練だった」
そう語った29歳のリカルドは次のように付け加えた。
「だけど、このことで僕はさらに強くなれるはずだと感じているよ」
■フェルスタッペンの存在も脅威に?
F1関係者の中には、リカルドが今季限りでレッドブルを離脱し、来季はルノーに移籍することを決めたのは、どんどん強さを増してきているチームメートのマックス・フェルスタッペンの存在が大きかったのではないかと考えている者もいる。
現在テレビ局『Sky(スカイ)』でF1解説者を務めている元F1ドライバーのマーティン・ブランドルは次のように語っている。
「私はマックス・フェルスタッペンがF1においてどこででも最速のドライバーになりえる脅威となっていると思うし、それがリカルドにとっては打撃となったのだと思う」
「ある意味では、マックスは彼(リカルド)がレッドブルでセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)にやったことと同じことを彼に対してやったということだ」
■しばらく1人きりになりたいとリカルド
ともあれ、リカルドもレッドブルでの最後のシーズンとなった今年は精神的にかなり参ってしまったのは事実だと認めており、母国オーストラリアに戻ってリフレッシュしたいと次のように語っている。
「僕は自分の国が好きだし、夏が大好きなんだ。だけど、今年はほかの年以上にそういう気持ちが強いね。家に帰って頭を休めることができるのはうれしいよ」
「僕はいつ家に戻るか、友人の誰にも教えないつもりさ。3日か4日はひとりだけで過ごしたいからね」