フェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネが、先週末に地元で行われたF1イタリアGPでのパフォーマンスは恥ずかしいものだったと語った。
■メルセデスの方が上だと優勝したハミルトン
フェラーリのホームレースだったモンツァでの一戦だが、1-2フィニッシュを決めたメルセデスAMGのドライバーたちは、楽にフェラーリに勝つことができ、エンジンもフルパワーを発揮させる必要はなかったとレース後に語っていた。
モンツァでポール・トゥ・ウィンを達成し、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)を逆転してドライバーズランキングトップの座についたルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は、表彰台の上でティフォシ(熱狂的フェラーリファン)たちからのブーイングを受けながら次のように語った。
「メルセデスエンジンは間違いなくフェラーリエンジンよりもいいよ」
■本当のフェラーリではなかったとフェラーリ会長
ハンガロリンクで行われた第11戦ハンガリーGPでは1-2フィニッシュを決め、第12戦ベルギーGPでも優勝こそ逃したもののメルセデスAMGに引けを取らないスピードを見せていたフェラーリだが、地元イタリアではメルセデスAMGに大きな差をつられてしまった。
フェラーリ会長のマルキオンネはレース後にモンツァで次のように語った。
「今日のメルセデスAMGとフェラーリの違いを見れば恥ずかしくなるよ」
「だが、我々の目標は変わっていない。今日ティフォシたちが目にしたのは、本当のフェラーリではなかったということだ」
「何かがうまくいかなかったんだ」
■シンガポールではフェラーリが逆襲?
一方、メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダは、モンツァではメルセデスAMGが圧倒的に強かったものの、2週間後のF1第14戦シンガポールGPの舞台となるマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットではフェラーリの楽勝に終わるだろうと語っている。
そのラウダのコメントを受け、マルキオンネは次のように続けた。
「ああ、私もそう思う」
「だが、1週間前(スパ・フランコルシャンで行われたベルギーGP)には我々も勝利まであと少しのところにいたし、恐らく我々のクルマが最強だったと思う。その後何かが起きてしまったんだ」
「今季初めて、我々は期待にそぐわないレースをしてしまった。だからこれからやるべきことがあるのは間違いない。モンツァが重要ではあるものの、F1タイトル争いはまだこれからだ」
そう語ったマルキオンネだが、最後に次のように付け加えた。
「しかしライバルたちは我々よりもほぼ1秒速かったし、そんなことがあってはならない。それではフェラーリとは言えないよ」