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「F1は息子の事故の真相を隠している」とジュール・ビアンキの父

2016年10月06日(木)15:39 pm

台風接近による悪天候の中で行われた2014年のF1日本GP決勝で、レース中にジュール・ビアンキ(マルシャ)がコース脇の作業車に激突するという大クラッシュが発生したことは記憶に新しいところだ。

ビアンキはその後、ついに一度もこん睡状態から目覚めることなく2015年7月に他界している。

そして、その事故から2年たった今も、ビアンキの父親は息子の事故に関する答えを探し続けている。

■これまでの調査や証拠では不十分

ビアンキの父は息子が死に至る原因となった事故が起きたのは、F1とそれを統括するFIA(国際自動車連盟)が安全対策を怠っていたためだとして両者を相手どって訴訟を起こしている。

ビアンキの父、フィリップ・ビアンキは鈴鹿で息子の事故が起きた2014年10月5日からちょうど2年が経過した5日(水)に、母国フランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュ)』に次のように語った。

「もちろん、私たちは答えを探しているよ。私たちに示された証拠や行われた調査も十分なものではないからね」

■足りないものは正義と真相

フィリップ・ビアンキは、F1運営側がミスを犯していたという確証を得ていると次のように主張を続けた。

「私としては、あれは通常の状況で起きた事故だとは考えていない。だから、ジュールにこの事故の責任があったなどと言うことは許されないよ」

「それに、私は二度とああいう事故が起きることを望んでいない。だが、今の私たちに最も欠如しているのは何だと思うかね? それは正義だ。そして真相だ」

「そこがまず重要なポイントなんだ。疑問が残っている状態で何かを悼むようなことは難しいからね」

「私たちは、あのとき大きな間違いが行われていたのだということをはっきりと確認しているよ」

■F1は何かを隠している

そう語ったフィリップ・ビアンキは、さらにF1関係者たちは意図的に何かを隠そうとしていると次のように続けた。

「例えば、私たちは何度かジュールのオンボード映像の提供を求めたんだ。何が起きたのかを理解するためにFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント/バーニー・エクレストン率いるF1商業権管理組織)の公式映像を見たいとね。だが、それが私たちに提供されることはなかった」

「私たちは、ジュールの死が尊重されるべきだと考えているんだ」

鈴鹿で息子の事故が起きて以来一度もF1レース放送を見ていないというフィリップ・ビアンキは、次のように付け加えた。

「私たちの人生にとって大きな損失だったし、これ(10月5日)は私たちにとっては恐ろしい日付となってしまった。あの日を境にすべてが変わってしまったよ」

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