元F1ドライバーのペドロ・デ・ラ・ロサが、同じスペイン出身のカルロス・サインツ(トロロッソ)とフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)について、そしてかつて所属していたフェラーリについて語った。
1999年にアロウズでF1デビューを飾り、ジャガーやマクラーレンでも活躍したことのあるデ・ラ・ロサは、F1昇格前には全日本F3、フォーミュラ・ニッポン、全日本GP選手権でタイトルを取ったこともあり、日本でもおなじみの選手だ。
そのデ・ラ・ロサが、母国スペインの『El Confidencial(コンフィデンシアル)』に対し、後輩ドライバーであるサインツについて次のように語った。
■サインツはフェルスタッペンにもひけはとらない
「彼はみんなを驚かせたドライバーだと思うよ」
「誰もがフェルスタッペンのことばかり話しているけれど、カルロスはそれをうらやましいと思う必要などないよ。彼には大きな未来があると思っているからね」
■3度目のF1タイトル獲得をあきらめるのはアロンソらしくない
『El Confidencial(コンフィデンシアル)』はさらに、もう1人のスペイン人ドライバーであるフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)に関する質問をデ・ラ・ロサに投げかけた。アロンソは2017年が最後のF1シーズンとなるかもしれないと何度か発言している。
「個人的には、フェルナンドは少なくとももう一度F1タイトルを獲得するまではF1を去ることはないと思っているよ」
そう語ったデ・ラ・ロサは、「そんなことをするのは彼らしくないからね」と付け加えた。
そのアロンソは2010年から5年間在籍したフェラーリを離れ、2015年からはマクラーレン・ホンダで3回目のF1タイトル獲得をめざしている。アロンソが2018年以降もF1を続けるかどうかは、来年のマクラーレン・ホンダの力にかかっているとも言えるだろう。
■フェラーリの問題は人材投資不足
一方、デ・ラ・ロサも2012年のHRT破たんによりF1シートを失い、2013年以降は2年間フェラーリの開発ドライバーとして過ごした経験を持っている。デ・ラ・ロサは、そのフェラーリについても次のように語った。
「フェラーリは素晴らしいチームだし、これからもそうだ。だけど、問題は投資にあるね」
「最大の問題は“誰がいるの?”ってことだよ。ジェームス・アリソン(前技術トップ)、パット・フライ(元技術トップ/現在はマノーのエンジニアリングコンサルタント)、ニコラス・トンバジス(元チーフデザイナー/現マノー空力責任者)やほかにも大勢がいなくなった。その代わりに彼ら(フェラーリ)は誰と契約を結んだだろう? うまくやれてさえいるのなら内部的な昇格人事でも問題はないけれどね」
そう語ったデ・ラ・ロサは、次のように付け加えた。
「結局のところ、これはビジネスなんだ。そしてほかのビジネスも同じだけど、才能に投資をすればその結果を得られるものなんだ。もし投資を怠れば結果はついてこないよ」