現在19歳のフランス人ドライバー、エステバン・オコンのF1デビューの日が着実に近づきつつあるようだ。
■オコン、マノーでのF1デビュー濃厚か
メルセデス所属ドライバーながら、現在はレンタルという形でルノーの控えドライバーを務めているオコンだが、すでに今シーズン何度か金曜フリー走行1回目に出走し、F1カーでの走行経験を積んできている。
そして、最近のうわさでは、シリーズ前半でシートを失うことになるリオ・ハリアントに代わって、オコンがマノーから今シーズンの後半戦に出走することになる可能性が高いと言われている。
現在マノーのもうひとりのドライバーを務めるパスカル・ウェーレインもメルセデス所属であり、昨年最年少でDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)のタイトルを獲得した若手のホープだ。
■メルセデスAMG、マノーを若手ドライバー育成に利用?
うわさでは、メルセデスがウェーレインとオコンを同じクルマで走らせてみることによって、2人の力量を比較したいと考えているようだとも言われている。
もしそれが実現すれば、レッドブルとトロロッソのような資本関係にはないものの、メルセデスAMGにとってマノーが実質的に自分たちのドライバーを育成するための学校のような位置付けとなる。
■オコンを高く評価するヴォルフ
だが、メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)の本当の狙いはオコンに来季ルノーのシートを与えることのようだ。
ヴォルフは、ルノー首脳陣にプレッシャーをかけるかのように、オコンの母国フランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュ)』に次のように語った。
「エステバンは非の打ちどころのない性格をしているんだ。彼は本当にいいやつだし、知的な若者だよ。そしてクルマに乗ったときの彼のパフォーマンスはけた外れだ」
■オコンはマグヌッセンにひけをとらない
「彼はシルバーストン(イギリス)で我々とともに2日間のテストを見事にやってのけた。そして、彼は金曜フリー走行でもマグヌッセン(ルノー)と同じタイムを刻んでみせた。彼には素晴らしい未来が待っているよ」
そうオコンを絶賛したヴォルフは、ほほ笑みを浮かべながら次のように付け加えた。
「私の友人たち(ルノー首脳陣)がこうしたあらゆる点を理解してくれることを希望しているよ。そうでなければ、我々が彼を取り戻すことになるだろうからね!」