今シーズンも厳しい財政状況に置かれているザウバーだが、最近の報道によれば近々のうちに新たな出資者を見つけることができるかもしれない。
■バーレーンに姿を見せなかったカルテンボーン
唯一の女性F1チーム代表であり、チームの共同オーナーでもあるザウバーのモニシャ・カルテンボーンは第2戦が開催された先週末のバーレーンには姿を見せていなかった。伝えられるところによれば、チームの今後に向けて重要な話し合いを行うためにスイスのヒンウィルにあるチーム本部にとどまっていたという。
今年はチームスタッフに対する2月度の給与が遅配となるなど、かつてないほどに厳しい状況に置かれていることが明白なザウバーだが、最近では来週末の中国GP(17日決勝)を迎える前にF1で23年の歴史を持つチームがその活動に終止符を打つことになるかもしれないとの報道さえ行われていた。
■中国GPには間違いなく参戦との情報
だが、実際に中国GP前にチームが破たんすることはないだろうと見られている。
ブラジルの『Globo(グローボ)』は、複数の関係者の証言を引用しながら、ドライバーのフェリペ・ナッセとマーカス・エリクソンは間違いなく上海インターナショナル・サーキットで行われる来週のレースには出走すると報じている。
■アルファロメオやテトラパックへの身売り話も?
しかし、『Globo(グローボ)』も、現在カルテンボーンが今後に向けて重要な話し合いを続けていることは確かだとし、フェラーリとの関係もあるイタリアのアルファロメオが出資候補者に上っているようだと伝えている。
一方で、ザウバーではエリクソンを支援するスウェーデンの企業とも話し合いを持っていると伝えられており、世界的食品容器メーカーとして知られるテトラパック社もその中に含まれているという。
さらに、フィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』は、スイスからの情報として、ザウバーがドバイの出資者との交渉も行っているようだと伝えている。
いずれにせよ、近いうちに新たな出資者を見つけることができなければ、ザウバーがF1で生き延びて行くのは難しい状況であることに間違いはないようだ。