チャンピオン争いで2番手につけているニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)は、4基目のエンジンでF1シンガポールGP(20日決勝)を戦う。
前回の第12戦イタリアGPでは、新しい3基目のパワーユニットにトラブルが発生。当初は使用可能と伝えられていたが、シンガポールのガレージでチェックした結果、チームは方針を転換し、今回は使用しないことに決めたとフィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』が報じた。
シンガポールGPで3基目を使用してトラブルが発生した場合、貴重なフリー走行の時間をエンジン交換作業で失いかねないからだ。
「妥協せざるを得なくなった」とロズベルグ。
「チャンピオン争いに影響するかどうかは分からないけれど、おそらく影響は少しあるだろうね」
「まだチャンピオンになるチャンスはある」
「僕にはどのサーキットでも勝てるクルマがあるんだ。ルイスにも何があるか分からないしね」
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、イタリアGPで使用した3基目も完全に除外されたわけではなく、チームは次の日本GP(27日決勝)の金曜フリー走行でテストする意向だと伝えている。
「また使えるかどうか確認しなきゃいけない」とロズベルグはドイツのテレビ局『RTL』に話している。
万一、3基目が今後も一切使えない場合は、5基目を投入して10グリッド降格ペナルティーを受ける可能性も高くなる。
もう一つ、ロズベルグの頭を悩ませているのが、ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)の予選での強さだ。
「理解できないよ」とロズベルグ。「今年だって僕は同じように速いし、完ぺきなラップを決めたと感じることも多い。ところが、彼はなぜかさらに少しタイムを見付けてくるんだ」
それでも、チャンピオン争いをあきらめないとロズベルグは話す。
「信じるか信じないかは自分で選べる。僕は信じることに決めた。スポーツでは何でも起こり得るんだからね」